【飲食店の「点数」について】
このブログにおける「点数」はいわゆるグルメレビューサイトなどの評価点の考え方とは違います。
「5点:良い⇔1点:悪い」という評価基準ではなく、点が付いていればすべて「オススメ」の飲食店であり、点数の多寡でそのオススメ度合いを表現しています。
点数は料理の評価だけによるものではなく、対価、接客、立地、雰囲気などさまざまなファクターを総合した、あくまでも主観に基づく食後感によるものなので、絶対的な料理のクオリティと同期していないこともあります。
また、同一の店舗であっても訪問時期により点数が異なることがあります。
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☆☆☆☆☆(5点:とても好きなお店!)
☆☆☆☆★(4点:誰にでもオススメ!)
☆☆☆★★(3点:けっこうオススメ!)
☆☆★★★(2点:ちょっとオススメ!)
☆★★★★(1点:お好きな方はぜひ!)
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あいかわらずの緊急事態宣言で外食もままならない日々が続いていますが、この日は春みたいなまばゆい陽光に誘われて天王洲アイルを散策。
いつも通り「breadworks」でパンでも買って帰ろうか、と思い運河沿いを歩いていると、どこからか肉を焼いている香ばしい匂いが漂ってきます。
最近テイクアウトものやデリバリーものばかり食べていて、調理する際の音や香り、そう言ったライブ感にはほんとご無沙汰だったので、鼻孔をくすぐる食べものの香りと言うのは久しぶりで新鮮な刺激です。
パンの購入は後まわしにして、思わず匂いの発生源の特定をするために調査を開始(笑)。
この日の天王洲アイルでは「ART MARKET TENNOZ 2021」と言うアートイベントが開催されていて、運河沿いもたいへんな賑わい。
キッチンカーも何台か出店していて、例の香りは天王洲アイルの常設のレストランではなく、これらのキッチンカーから発せられているようです。
そして発見。匂いのもとはこの店ですね?
「POMMES PROST(ポメスプロースト)」と言うキッチンカーです。
こちら、もともとは代官山でベルギースタイルのフリッツ(フライドポテト)の店舗を営業していたそうですが、現在はキッチンカーに業態を変更し、メニューも肉料理も取り混ぜてレパートリーを広げているようです。
ちなみに「POMMES PROST」のキッチンカーは絶賛修理中で、この黒い車両は借りものなんだそうで。
メニューを見ますとアンガスビーフを使った「ローストビーフライス」が950円。
「グリルチキンライス」が850円。
そしてローストビーフとグリルチキンの両方が楽しめると言う魅力的な「スペシャルミートコンボライス」なるメニューが1,250円。
スペシャルミートコンボライス…惹かれますが、実は2時間ほどまえに昼食を頂いたばかり。
スペシャルミートコンボライスは泣く泣く諦めてこちらを。
待つこと数分、ずしりと持ち重りのする皿をゲットしてさっそく頂いてみました。
まず目を奪われるのはたっぷりのチキン。ですが、ワンプレートのなかにグリーンサラダ、キャロットラペ、パスタ、ビーンズなどが散りばめられていて彩りが豊か。
グリルチキンのソースは「シャリアーピンソース」、「ハニーマスタードソース」、「柚子胡椒ソース」から選べますが、スタッフのオススメでさっぱりとした「柚子胡椒ソース」を。
このチキン、ひと晩スパイスに漬け込んだものを焼き上げるそうで、パリッとした鶏肉の皮目の香ばしさとスパイスの風味のバランスが秀逸。
ジャマイカの料理でジャークチキン、あるじゃないですか。イメージとしてはあんなイメージなのですが、こちらのグリルチキンは辛さはなく、スパイスの香ばしさだけが印象に残る。そんなテイストです。
いやいやキッチンカー、侮れない。と言うか、ウチの近所に店があったら毎週通いたいくらい好みのテイストです。
胃袋にあまり余裕がなくてローストビーフを食べられなかったのが残念。
次回見かけたら今度こそは「スペシャルミートコンボライス」、頂いてみたいと思います。
あけましておめでとうございます。と言うタイミングでもないのですが、年明けそうそう関東に再び緊急事態宣言が発令されたことですっかり外食の機会が減ってしまい、このブログがことし初のブログでございます。
あの20時閉店ってのはホントぼくのように外食に頼りっきりのサラリーマンにとっては弱ってしまう規制でして。
帰宅してから自炊しろよ?とか、仕事の合間に夕飯行けよ?とかいろいろご意見も有るかとは思うのですが、なんと言うか、仕事を毎日毎日なんとかやっつけて、帰宅する前にホッとした気分で夕飯を頂くってのがサードプレイス的な息抜き、ストレス発散だったのですよね。
まあこのご時世、そんな愚痴を言っていても始まりませんので、自由に外食が楽しめる日が再びやってくることを夢見つつ前向きに生きていきたいと思う2021年でございます。
で、本日のブログは緊急事態宣言突入前に訪問したお店をご紹介。
場所は品川駅から京急でひと駅。北品川。
この夜訪れたのは北品川商店街にある焼肉店「もんもん」。
都心の繁華街で頂いたらお財布の中身がちょっと気になってしまうような上質な焼肉が下町価格で楽しめることで地元民に大人気の焼肉店です。
焼肉店の定番、ナムルやキムチですが、最近はこのような一品料理を趣向を凝らして用意する焼肉店が増えていますね。
こちらのキムチも本場のキムチのテイストとは違うのだと思いますが、白菜のフレッシュ感を活かした浅漬け感のあるタイプ。これ、なかなかイケます。
焼きものはまずはこちらから。
たっぷり盛られたタンが500円。今どき嬉しいワンコイン。
普段は厚切り系のタンをウマいと感じるほうなのですが、前に頂いて印象が良かった「タン先」をこの日もオーダしてみました。
これが当たりでした。しっかりした食感のなかにギュッと詰まったタンの旨味。
タン好きだったら延々と食べていられるくらい飽きない味わいです。
このタンが500円なんてビックリ。
タンのあとはいきなり本日の真打ち登場。
この日は「もんもん」が一頭買いした佐賀牛枝肉共励会チャンピオン牛が入っていましたので、上等な部位が特別価格で提供されていました。
極上5種盛りの部位は左上から時計回りに
と言うラインナップ。
いずれもきめ細やかにサシが入った美しい部位ですが、目を奪われたのが「マキロウ」と書かれた部位。
聞いたことが無い部位で、検索しても良くわからなかったのですが「マキ」はリブロースに「巻き」付いている「マキ」、「ロウ」は牛脂を指す「牛蝋」の「蝋」かと思われます(間違っていたらごめんなさい)。
さすがにこの「マキロウ」なる部位はトゥーマッチ感が否めませんでしたが、それ以外の部位は赤身の旨味が強い「ハゴイタ」(肩甲骨付近の希少部位)、「小モモ」から、サシがジューシーな「中落ち」までそれぞれの部位ごとに上質な味わいでした。
なかでもこちらのイチボはサシの甘さと芳醇な香りが素晴らしく上等なイチボでした。
おまけでタオルも頂きましたが、これ、いつ使えば良いのでしょうか…(笑)。
個人的には普通のランクの「ロース」や「カルビ」がウマい店って好感が持てるのです。
良心的な店って感じがするんですよね。
「もんもん」の好ましいところは、先ほどの「極上○○盛り」みたいな豪勢な料理ではない、スタンダードなメニューにもコストパフォーマンスに優れたものが多いこと。たとえばこちら。
これだって都心の焼肉店で頂いたら優に2倍以上のプライスが付いていてもおかしくないくらいの上等な肉質。
ご飯にマッチする濃いめのタレ味がまた良いのです。
焼肉オンザライス党のオレにはたまらないのがこれですね。
スープも具だくさん、そしてカルビも豪快に投入されていてさしずめ「食べるスープ」と言った趣です。
デザートまで頂いて腹いっぱい。
ウマい焼肉で腹いっぱいと言うのはホント幸せですねえ。
品川界隈でコストパフォーマンス良く上等な焼肉が食べたいときに間違いないチョイスです。
ただし人気店なので予約は早めが吉です。
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・店名 もんもん
・住所 東京都品川区北品川1-23-18
海文堂ビル 地下1階
・電話 03-3471-4129
・備考 予約をオススメします。
・参考記事 2020年04月01日「北品川 もんもん」
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この日は前からずっと訪問したかったレストランで夕飯を頂くために品川へ。
品川駅界隈もリニア新幹線やら高輪ゲートウェイ駅(それにしてもどうにかならないんですかねこの駅名)の開業を受けて再開発が始まっていて、実は本日のお目当のお店ももともとの駅前のビルから少し離れた場所に移転したばかり。
店内はカラフルな電飾が施され、なにやら怪しくも楽しげな雰囲気。
このご時世ですが店内はほとんどのテーブルが埋まっていて大盛況でした。
お通しのちょっとウマい搾菜でもつまみながら料理を選んでいきましょう。
まずは前菜がわりにこちら。
思いのほか鮮やかな辛さ。でもこの辛さが食欲を刺激しますね。
そして餃子ももちろんオーダ。
餃子は焼き餃子が2種類。
水餃子は4種類。
まずは野菜餃子からいってみましょう。
どちらかと言うと主役は「肉餃子」なのかな、と思いながらこの「野菜餃子」、頂いてみたのですが、予想は良い意味で裏切られました。
この野菜餃子、具材のバランスが絶妙。ちょっと多めの香味野菜が良い味を出しています。
個人的には焼き・蒸し餃子に関してはあまりもっちもちしている皮は好みではないのですが「餃子マニア」の皮は存在感がありつつも余計な厚みが無く好印象です。
「肉餃子」ももちろんウマいことはウマいのですが、最初に頂いた「野菜餃子」が望外にウマかったので、こちらはちょっと印象が薄くなってしまいました。
そして水餃子も。
オーソドックスに具材は海老をチョイスしました。
海老の旨味が濃厚に詰まった水餃子はリッチな味わい。
〆め的な料理についても「魯肉飯」や「極・鶏スープ」などちょっとウマそうなメニューが取り揃えられていてそそられます。
ちょっとかわいらしいサイズなので、もう少しボリュームがあると良いですね。
でもちまきがメニューにあるなんて嬉しいですよね。
この日はグルメな友人たちにお誘い頂いて麻布十番へ。
例年この時期は友人たちとゴハンやら忘年会を楽しんでいたのですが、こんなご時世で忘年会は自粛。
その代わりと言ってはなんですが、この夜は1年の締めくくりにふさわしい上等な料理を楽しむことにしたのです。
ディナーのコースは前菜3〜4皿とメインディッシュ1皿からなる「menu Saison」(8,500円)と、メインディッシュが魚料理、肉料理の2皿となり「ラ・リューン」のオススメのメニューを中心に組み立てられた「menu La Lune」(10,000円)の2種類。
そう言えば、最後にフレンチを食べたのはいつだったろう。こんなご時世でたまの贅沢だから良いですよね?
「menu La Lune」(10,000円)、行っときますか。
前菜のひと品目は「ラ・リューン」のスペシャリテ。
雲丹の濃厚な甘さと南瓜のふくよかな甘さ、ふたつの異なる甘みから構成される前菜ですが、南瓜はソルベにされているためその甘さにすっきりとした切れ味が有り雲丹の味わいを引き立てます。
スペシャリテらしい完成度を誇るひと皿。
温かい前菜は鮑から。
鮑の滋味に、バターと肝のペーストの芳醇な香りが添えられた格調高い前菜です。
この日のフォアグラは栗のムースと合わせられていました。
フォアグラの濃厚な旨味とねっとりとした舌触り、そして滑らかな栗のムースの舌触りと上品な甘さが一体となってリッチな味わいを醸し出し、シードルビネガーの風味がそれぞれの食材を爽やかにまとめあげています。
結論から書きますと、この魚料理が実に上等でした。
個人的な嗜好で言いますとどちらかと言うと魚料理<肉料理なので、たいていいつも肉料理のほうが食後感としては強いのですが、今回いちばん印象に残ったのがこのひと皿。
この夜の使われていた食材は今治の鱸。「藤本さん」とは今治のカリスマ漁師で、この方の獲った魚はたいへん貴重なものと言われています。
初夏から夏に掛けてが旬と言われる鱸ですが、この日の鱸は身にしっかりとした鱸らしい味わいが感じられる上等なものでした。
パリッと香ばしい鱗としっとりと繊細な食感の身はコントラストが鮮やか。
蛤の風味のソースも滋味深く上等です。
ちなみに神経〆めだと鮮度を長く保てると言うメリットがあるそうです。
良い獲り手の技と、良い作り手の技がひと皿の中に結実した作品です。
ポルチーニ茸のパウダーが振り掛けられた小さなスープ。
優しくも香り高いスープに肉料理への期待が高まります。
「ラ・リューン」を訪問するときはたいてい肉料理にジビエを頂いていて、この日もコースメニューの肉料理をジビエに変更することもできるとのことだったのでちょっと悩んだのですが、たまにはジビエ以外のものも良いかな、と思い、コースに組み込まれている短角牛のポワレを変更せずに頂きました。
ポワレされた短角牛からは、たっぷりとしたポーションとしっかりとした身の食感が相まって肉を喰らう喜びが感じられます。食べ応えがありますね。
ソースはフォン・ド・ヴォーを使ったもので、格調高くシェフの丁寧な仕事ぶりが伺える上質なテイスト。
非常に良質のメインディッシュでしたが、前に頂いたジビエのウマさを思い出すにつけ、やはりジビエを選んでも良かったかな、と言う気持ちがふと鎌首をもたげるのでした。
ジビエはまた次の冬の楽しみに取っておきましょうかね。
パリッとキャラメリゼされた表面を割るとりんごの中にはクリームブリュレ。
充実したコースの締めくくりにふさわしい上質なデセールでした。
久しぶりに訪問した「ラ・リューン」でしたが、相変わらずの料理のクオリティに大満足。
奇を衒い過ぎることなく、ひとつひとつの素材の持ち味を丁寧に活かして構築された料理はいずれも品格を感じさせる出来栄えでした。
麻布の良心ですね。
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・店名 ラ・リューン
・住所 東京都港区東麻布2-26-16
・電話 03-3589-2005
・備考 麻布の良心。
・参考記事 2015年02月13日「東麻布 ラ・リューン(前編)」
2015年02月16日「東麻布 ラ・リューン(後編)」
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この日は仕事で関内へ。
伊勢佐木町あたりで夕飯でも…と思ったものの、このあたり不案内でピンと来る店がなく、東京へ帰ってから夕飯にするか、と思い関内駅から電車に乗ろうとしたそのとき、駅のすぐそばにいかにも老舗と言った趣の天ぷら屋を発見。
それがこちら。
「天吉(てんきち)」。
ね、なかなか風情がありますよね。ちょっと入ってみたくなるような。
「天吉」は明治5年創業、横浜でも屈指の老舗天ぷら店。
現在の建物は戦後の建築だそうですが、いかにも天ぷら屋さんと言った風格があります。
テーブルに着いてからiPhoneで検索して知ったのですが、こちらのお店、かの原由子さんのご実家なんだとか。
天ぷらの前にちょっとしたおつまみを。
さわやかな酢味噌の酸味が良いですね。上等なひと品。
「天吉」は天丼の種類が豊富で、シンプルな天丼(1,100円)から車海老を使った豪華な天吉丼(2,420円)まで9つのバリエーションがあります。
どのメニューも心惹かれますが、この日頂いた天丼はこちら。
かき揚げ、いか、きす、ししとうなどのタネが乗る「濱天丼」は「天吉」の名物。
かき揚げの風味も良く、またたれの味わいも甘すぎず辛すぎずちょうど良い塩梅。
しかし、すべてのタネに共通して言えることですが、衣はややしんなりとした食感。ぼくの好みからすると、天丼と言えど衣はもう少しサクッと軽めに揚がっていてほしいところではあります。
まあそんなちょっとした不満はありましたが、風情のある建物で頂く天ぷらはなかなか乙なもので、悪くない夕飯でございました。
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・店名 天吉
・住所 神奈川県横浜市中区港町2-9
・電話 045-681-2220
・備考 特になし。
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この日はひさしぶりに友人たちと肉を食べに曙橋へ。
曙橋と言えばあそこですよね〜あそこ。
「ヒロミヤ 3号店」。
この日はだいぶ前…確か2年くらい前…に予約していた3号店2階の貸切予約の日だったのです。
2階への入口は建物裏手のこの扉。
普通ここが入口って思わないよねえ(笑)。
急な階段で2階に上がるとお部屋はこんな感じ。
本店と同様ステンレスのそっけないテーブルの上に七輪。
臭いが付いては困る上着やバッグはビニール袋に入れておくシステムですね。
それではさっそく6,500円(税込)コースの始まりです。
コースにはひとり当たり300gの精肉、ホルモン、2時間のドリンク飲み放題、ご飯がセットになっています。
ドリンクやご飯はセルフサービスですが、これはこれでなかなか楽しいですよね。
レバーは火を入れすぎないようにあっさりと火を通し頂きました。
鮮度良く癖ない味わい。
個人的にいつも楽しみにしているタン。
厚切りのタンは気持ちの良い食感とジューシーで旨味の詰まった味わい。
上等なタンでした。
「特選2種盛り」はいつも通りハラミとサシがたっぷり入った部位の盛合せ。
旨味の濃いハラミももちろんウマいのですが…。
圧巻はこちら。
部位は尋ねなかったのですがサシの感じからリブロースあたりでしょうか。
これだけサシが入ると単にしつこい味わいになってしまいがちですが、思いのほか肉自体の味がしっかりとしていて実に美味。ちょっとびっくりでした。
塩で頂く3種盛り。
「カルビ餃子」は初めて目にするメニューでしたが、カルビを大根の千枚漬けで包んで頂くと言う趣向。
そして後半戦のハイライトへ。
大判にスライスされた「炙りロース」はさっと炙るだけで頂きます。
これ、炙られた香ばしいサシの風味に少し甘めのにんにくが効いたたれの味わいが良く合うのです。
ご飯が進みます(笑)。
焼きもののラストは味噌だれで頂く2種盛り。味噌だれの味の強さに負けない肉の旨味があります。
そしてこの日の〆めの料理はこちら。
これ、初めて頂きましたが、実に良かったですね。
焼肉屋さんが作るまぜそば、ふんだんにトッピングされた甘辛の牛肉とキムチの辛さのコンビネーションで、腹いっぱいで苦しいのについつい食べてしまいます。
最近は新規の予約をストップしているそうで、この日も次回の予約は受けてくれなかったので次の訪問がいつになるかわかりませんが、また機会を見つけて訪れてみたいですね。
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・店名 ヒロミヤ 3号店
・住所 東京都新宿区住吉町2-9
・電話 -
・備考 新規予約中止中だそうです。
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この日はちょっとした用事で三軒茶屋へ。
三軒茶屋、安くてウマい飲食店がたくさん有る街と聞いていますが、ごくたまにしか訪れない街なので、いざ食事をしようとするとどこの店に入ったら良いのか悩んでしまいます。
しかしこの日はどの店で夕飯を頂くか、こころはきまっていたのです。
そのお店とはこちら。
「とんき 三軒茶屋店」。
とんかつ好きの方なら、三軒茶屋で「とんき」と聞いて違和感を覚えたかもしれませんね。
「とんき」と言えば目黒のあの「とんき」ですよね。
しかし実は目黒の「とんき」から暖簾分けしたとんかつ店は東京だけでも駒込、高円寺、国分寺、そしてここ三軒茶屋と4店舗あるのです。
暖簾をくぐると鉤の手のかたちの12席ほどのカウンター。
そしてカウンターの上には伏せられたガラスのコップのなかに爪楊枝。
目黒の「とんき」でおなじみの光景ですね。
「とんき 三軒茶屋店」の定食メニューは3種類。
シンプルで良いですな。
ぼくのチョイスはこちら。
濃いめの揚げ色が付いた薄くカリッとした衣や、とんかつのカットの仕方は目黒の「とんき」で見慣れたビジュアルそのもの。
それでは、と頂いてみたのですが、味わいも目黒の「とんき」のとんかつを忠実に再現しているように感じました。
それ、暖簾分けなんだから当たり前じゃない?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、暖簾分けの店舗でもけっこう味わいって違うケースがあります(意図的に変化させている場合ももちろん有りますが)。
その点、こちらは目黒の「とんき」の味わいを求めて暖簾をくぐっても、きっと後悔することはないでしょう。
有名な自動車評論家である福野礼一郎さんが目黒の「とんき」について書いた名文がありまして、ちょっと引用してみます(出典:GENROQ 2020年12月号)。
ご飯とキャベツのおかわりは絶妙のタイミングで聞かれる。(中略)
食べ終わると新しいお茶とおしぼりが出て、おっといけね、忘れるとこだったと食後の薬を取り出すと、コップの水がとんと出る。
とんかつだけが「とんき」じゃない。だから暖簾をくぐってネオンサインの目黒の街に戻ったとき「ああきてよかった、またこよう」と思う。(中略)
あなたがこの記事を読んで「とんき」に行って「とんき」を食べてお気に召すかどうか、それはわからない。食べ物の好みはひとそれぞれ。だけどここのお客はみんな「とんき」を死ぬほど愛してる。今日も明日もあさっても昨日と同じように「とんき」があれば、あなたがどう思おうが私はまったく気にしない。
いや、ハードボイルド、かっこいいなあ。駆け出しのグルメライターには書けない文章だなあ。
あなたがこの記事を読んで「とんき」に行って「とんき」を食べ…?
「とんかつ」ではなく「とんき」を食べ…?
そうなんです、「とんき」のとんかつはとんかつであってとんかつにあらず。
独特の衣だったり揚げ加減だったり、さらに言うとお店のかたの気配り、心遣いもブレンドされて「とんき」と言う食べものなんですよね。
その真髄はこの三軒茶屋の「とんき」にも受け継がれていて、こちらの店舗では調理もサービスもおひとりでこなされていましたが、それでもカウンターのお客さんへの目配り気配り気持ちよく、そのあたりはさすが「とんき」の暖簾分けと言った感じでした。
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・店名 とんき 三軒茶屋店
・住所 東京都世田谷区太子堂4-6-2
ホリエビル 1階
・電話 03-5430-2034
・備考 特になし。
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この日は大崎で打合せを済ませたあと、目黒川を散歩しながら五反田へ。
訪問したのはこちら。
「TANTO TANTO」は日本全国に幅広いジャンルの飲食店を擁する株式会社クリエイト・レストランツ・ホールディングス(ショップリストを見ますと「AWkitchen」、「磯丸水産」、「海南鶏飯食堂」などなど非常に手広く多種多様な飲食店を経営していることがわかります)が展開するカジュアルなイタリアンですが、三井ガーデンホテル五反田の1階に位置するエントランスはなかなかゴージャスで趣があります。
この日は新型コロナウィルス対策ということで密を避け風通しの良いテラスでの夕食。
ようやくテラスが気持ち良い季節になりました。
フリッタータ、プロシュートとメロン、カポナータなど定番の前菜を少しずつ盛合せに。
味わいはいずれも過不足なく990円の前菜とは思えないクオリティ。
ポーションは控えめですが、この日はセコンドが楽しみだったのでこれくらいでOKなのです。
松茸を使った秋らしいパスタ。
もちろん彼の地には松茸などありませんので、トーキョーイタリアン的なひと皿ではあるのですが、テイストはオーセンティックなイタリアンから外れたものではなく、そのあたりのバランス感覚は好印象です。
そしてこの日のお目当が「TANTO TANTO」名物のこちら。
いわゆる「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」。
Tボーンごとサーロインとフィレを焼き上げる豪快なフィレンツェの郷土料理です。
Tボーンも含めての重量ではありますが、800g。なかなかの重量感です。
これくらいのボリュームになるとビジュアル的にも大迫力ですね。
これ、ぼくの持論なのですが、ステーキやビステッカはある程度の厚みがあってこそ、こんがりと香ばしい外面からジューシーな芯の部位に至る「焼き」のグラデーションが楽しめると思うのです。
こちらサーロイン。上の写真だと骨の上側にあたる部位ですね。
ご覧の通り外側はこんがりと、芯はほどよくレア感を残した火入れ。
肉の香ばしさ、赤身の旨味ともにこのお値段を考えると上々。
この日は2名での訪問でひとり400g担当となかなかヘヴィーな夕食でしたが、余計な脂が少なかったので無事完食。食べ応えありますので、3名くらいでシェアする感じでちょうど良いかな。
本格的な「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」をリーズナブルなお値段で楽しめる『TANTO TANTO」、ガッツリと肉を頂きたいときにオススメです。
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・店名 TANTO TANTO 五反田店
・住所 東京都品川区東五反田2-2-6
三井ガーデンホテル五反田 1階
・電話 03-5447-8118
・備考 特になし。
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この日はせっかくの休日だと言うのに雨が降ったり止んだりで遠出をする気にもなれず、近場でランチを済ませることに。
鬱陶しい天気を忘れさせてくれるような、なにかパンチの効いたものを食べたいと思い、向かったのは品川駅の高輪口。
お目当はこちら。
駅を出て目の前に見える「SHINAGAWA GOOS」…ぼくたちの世代にとっては「ホテルパシフィック東京」と言う昔の名前のほうが馴染みがありますね…の前庭に建つコロニアル様式のエキゾチックな風情のある洋館。
「シンガポール・シーフード・リパブリック」はシンガポールの「パームビーチシーフードレストラン」、「トンロック レストラン」、「シーフードインターナショナルマーケット&レストラン」、「ジャンボ シーフードレストラン」と言う4つの人気レストランが集結して日本国内に展開する「シンガポール政府公認」のシンガポール料理を楽しめるレストラン。
「シンガポール政府公認」だけあって、本場の料理に詳しいかたに訊いても、けっこう現地の料理の雰囲気を再現していると言っておりました。
テーブルにはメニューブックは置かれておらず、おのおのQRコードを読み取って自分のスマートフォンでメニューを読むスタイル。
今どきですねえ。
しかしQRコードのリンク先は単にメニューブックをPDFドキュメントにしたものなので、スマートフォンで読むのはちょっと面倒(笑)。
このあたりは要改善と言うか、過渡期ならではの問題点と言った感じですね。
前にランチで頂いた「肉骨茶(バクテー)」がウマかったと言う記憶があったので、メニューから探したのですが、現在はラインナップされていない模様。
そこで本日は趣向を変えてシーフードで。まあそもそもシーフードレストランですしね。
蒸しあげられたごろっと立派な大きさのブラックタイガーをフライドガーリックのソースで頂きます。
海老はプリプリした身に旨味と甘味がぎゅっと凝縮されていてなかなかの美味。
そしてパンチの効いたフライドガーリックソース。
ちょっと濃いめの味わいですが、このソースも食欲をそそるテイスト。
「スチームプラウン」のお供にはスタッフのオススメでこちらも。
フライドガーリックのソースがちょっとオイリーなので、個人的には揚げパンより蒸しパンかジャスミンライスの方がマッチングが良いような気がしましたが、揚げパン自体はウマいです。
味わいは上等ですが、ボリューム感はこれだけだとちょっと不足気味。
もうひと品くらい麺類などを頂くくらいでちょうど良いかも。
ランチに関しては前に比べてちょっとコストパフォーマンスが落ちた感じです。
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・住所 東京都港区高輪3-13-3
シナガワグース前庭
・電話 03-5449-8080
・備考 特になし。
・参考記事 2016年01月11日「品川 シンガポール・シーフード・リパブリック 品川」
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この日は大崎で用事を済ませた後で、目黒川沿いを散歩しながら五反田へ。
歩いていると意外に蒸し暑かったりしますが、そこここから虫の声が聞こえてきて秋の気配を感じます。
向かったのは五反田駅からソニー通りを進み、城南五山(池田山、御殿山、島津山、花房山、八つ山)のうちのひとつ、島津山と呼ばれるエリアのなかにひっそりと佇むこちら。
「7025 フランクリン・アベニュー」。
もともとは住宅だったと言う一軒家をレストランに仕立てたと言う建物は島津山の通りに溶け込みつつも、オーナが修行したと言うアメリカ西海岸の風を感じさせるステキな佇まい。
窓からこぼれる暖かな灯りも雰囲気があります。
お隣さんはこちらも名店の誉れ高い「ヌキテパ」ですね。
階段を上がりダイニングへ。
このダイニングの雰囲気も実に良いのです。
裏庭に面したテラスもありますのでランチタイムにはそちらも良さそうですね。
ドリンクはこちらを。
いや、正直、ひとりだったらまずオーダしませんね。だって高いもん(笑)。
しかし「7025 フランクリン・アベニュー」の常連である友人がぜひ、とオススメするので飲んでみました。
ミルクシェーキなんて飲むの、なん年振りって言うか、下手したら十なん年ぶり?って感じです。
このミルクシェーキ、確かにウマいことはウマい。
濃厚でいて、それでいて必要以上に重すぎない。
グラスが大きいので、こんなに飲めるかな?と思ったのですが、いえいえ、軽く完飲。ただしカロリーは知りません(笑)。
そしてこの夜のハンバーガー。
ハンバーガー類のポーションはパディのサイズで3種類から選ぶことができます。
Medium
Large
Ex.
112g
149g
225g
(1/4 pound)
(1/3 pound)
(Half pound)
ちなみにアボカドバーガーでHalf poundの「Ex.」にするとお値段は1,980円。こんどミルクシェーキは自粛して「Ex.」にしてみよう(笑)。
実は「7025 フランクリン・アベニュー」でハンバーガーを頂くのは2回目。
最初に訪問したのはいまから9年前、2011年。
そのころはちょうど「グルメバーガー」なんて言葉がはやりだした時代で、ぼくもあちこちの新興ハンバーガーショップに行ってはハンバーガーにかぶりついていました。
その当時の記憶を紐解くと、「7025 フランクリン・アベニュー」のハンバーガーの印象は、誤解を恐れずに書くならば、割と「普通」だったのです。
いや、もちろん当時から「7025 フランクリン・アベニュー」のハンバーガーは上等でウマかったのですが、その頃の新興グルメバーガーたちは、こぞってパティは●●の牛肉を使用、とか、バンズは〇〇に依頼した特注品、とか、声高に彼らの独自のこだわりを謳っていて、そのなかで「7025 フランクリン・アベニュー」はアンダーステートメントと言いますか、素材や製法をことさらに主張することなく、清々しいくらいの素っ気なさだったのです。
ちょっと言い訳っぽくなってしまいますが、そんなわけで、当時は華やかな新興組のグルメバーガーに目を奪われがちで「7025 フランクリン・アベニュー」のハンバーガーがあまり印象に残らなかったのかもしれません。
しかし、この夜、ほんとうにひさしぶりに頂いた「7025 フランクリン・アベニュー」のハンバーガーは、実に、しみじみウマいハンバーガーでした。
テーブルに運ばれたハンバーガーから立ち上る、えも言われぬ香ばしい肉の香り。
そしてフレッシュ感のあるレタスやオニオン、具材を包み込むバンズのしっとり感とふんわり感のバランス。
いずれの要素も高水準です。
吟味された素材を使って丁寧に作られたハンバーガーはここまで上等な料理になると言う良いお手本ですね。
おとなが食べて満足できる、本物のハンバーガーが食べたくなったら「7025 フランクリン・アベニュー」、オススメです。
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・店名 7025 フランクリン・アベニュー
・住所 東京都品川区東五反田3-15-18
・電話 03-3441-5028
・備考 特になし。
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この日は仕事帰りに銀座で夕飯。
特にあてもなくふらふらと銀座の街を歩いていたのですが、あまりの蒸し暑さにたまたま目についたこちらのレストランに避難することに。
場所は歌舞伎座裏手、昔は木挽町と言われたエリアの一角。
まだまだひと通りが寂しい銀座界隈、扉を開けたら誰もいなかった、なんて感じだったらどうしよう(実際5月6月なんてそんな感じの飲食店、多かったですからね)…と思いつつ入店したのですが、店内はなかなかの賑わい。
まあ賑わっているのはめでたい限りなのですが、ちょっと気になったのは今どきありえないくらいの紫煙。
オリンピックは延期になってしまいましたが、受動喫煙防止条例だけは予定通りちゃんと施行してほしいものです。
東京にも「台湾料理店」を名乗る店が多少はありますが、ぼくの経験ではそのほとんどが「なんちゃって」台湾料理店。
メニューを隅から隅まで読んでも、台湾料理ってどこに書いてあるの?ってな感じだったりすることが多いんですよね。
で、こちらの「巧匠」。
メニューを眺めると堂々と「担担麺」とか書いてあってちょっと笑ってしまうのですが、それなりに台湾料理もラインナップされています。
それにしても、280円って安くないですか?昭和通りの向こう側、とは言え、いちおう銀座アドレスでこの値段ってびっくり。
味わいはナチュラルで悪くないです。
「チョンファン(腸粉)」は米粉から作られる滑らかな皮で肉類や魚介類を具材として包んだ点心。
広東発祥の料理ですが台湾でも良く見かけますね。
この「エビ蒸しチョンファン」、ボリュームの割にこれも安い。360円。
しかし、味わいは大味と言うかなんと言うか、あまり味わったことのない不思議なテイスト。
それに皮がぼってりと分厚くて、本場の印象とはかけ離れたひと品。
大根餅が良かっただけに残念。
麺類はこちらをチョイス。
台湾ではどちらかと言うと「焼き」より「汁」のビーフンがポピュラーなのですが、日本の台湾料理店ではだいたい焼きビーフンですね。
こちらのビーフン、味わいがだいぶジャンキー。
ニラの香りも強いですし、まあ良く言えばパワフル、悪く言うとちょっと品が無い、と言うか。
本場のビーフンのように、油の香ばしさで食べさせると言った趣はありません。
ひと口ふた口頂く分にはこれはこれでアリかな?と思えないこともないのですが、食べ進むとやはりこの味わいがしつこく感じられてきてしまいますね。
銀座としてはかなりお安めの価格帯、本格的な台湾料理を期待すると肩透かしを喰らいますが、中華居酒屋と思って利用すれば悪くないかも。です。
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・店名 巧匠 銀座店
・住所 東京都中央区銀座3-14-10
第一恒産ビル 地下1階
・電話 03-3546-2777
・備考 特になし。
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この日は日本橋でちょっとした用事を済ませた後で夕飯。
「伊勢定」で鰻なんてのも良いね。
良いけど、最近は鰻も高いからねえ。と言うわけで鰻の香りにちょっと未練を覚えつつ訪問したのがこちら。
間もなく創業90年を迎えると言う老舗かつ鉄板焼レストランで夕飯。となると気になるのはお値段ですが「鉄板焼 東洋」では気軽に楽しめる「サービスディナーセット」なるお値打ちのメニューがあるのです。
本日頂いたのがこちら。
まずはセットのサラダ。
たっぷりのボリュームとリッチな味わいのドレッシングが良いですね。
そしてシェフが鉄板で焼き上げてくれるハンバーグと野菜。
ご飯と味噌汁と香の物がセットになっていて、ご飯は+300円でガーリックライスに変更することもできます。
「鉄板焼 東洋」で使用する牛肉は阿波黒毛和牛、宮崎牛、尾崎牛の3種類ですが、このハンバーグに使われているのは徳島産の阿波黒毛和牛。
しっかりと肉の食感を残した牛挽肉を丁寧に焼き上げているので、まず肉の味わいが違います。和牛をハンバーグにして頂く場合ややもすると脂の重さが気になることが多いのですが、こちらのハンバーグは脂の風味を主張し過ぎることもなくほどよいバランスでした。
そして忘れてはいけないのが野菜のウマさ。
鉄板焼屋さんの野菜ってウマいんですよね。普通のもやしのはずなんですが(笑)。不思議です。
気軽に鉄板焼レストランのエッセンスを楽しめて2,300円、これお値打ち価格だと思います。
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・店名 鉄板焼 東洋
・住所 東京都中央区日本橋室町1-5-2
東洋ビル 1階
・電話 03-3241-0003
・参考記事 2017年05月31日「日本橋 鉄板焼 東洋」
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ようやく梅雨が明けたので気持ち良い夜風に吹かれながら新橋へ。
新橋もやはりひと通りが少ないですね。
19時過ぎの新橋、ネオンだけは煌々と輝いているのですが、ネオンに引き寄せられるサラリーマンの姿は見えず。です。
一部の居酒屋などはけっこう混雑していたりするのですが、飲食店は全般的に客入りが寂しそう。
それならば、と言うことで、普段(コロナウィルス騒動前、ってことですね)は混んでいて予約なしではなかなか入りづらい焼肉店を覗いてみることに。
訪れたのはこちら。
「近江牛肉店 本店」。
その名の通り近江牛の焼肉が楽しめる「近江牛肉店」はこの本店のほか、「近江牛肉店 別館」と「ワインと焼肉 近江牛肉店 三番館」と新橋界隈に3店舗を展開。
しかしながらこの騒動の影響で「三番館」はただいま臨時休業中。
そしていつも混んでいた本店も、この日は予約なしですんなり入店。
なんとも複雑な気持ちです。
この日はひとり焼肉だったので、漢らしく肉と白米のみで攻めてみました。
まずはひと皿目。
「本日の盛合せ」はあっさり系の赤身の「赤皿」と霜降り系の「白皿」の二種。
白皿は左から「カルビ」、「ゲタカルビ」、「インサイドスカート」、「ササミ」、「上カルビ」の5種類の盛合せをタレで頂きます。
どれもサシが濃厚に入っていますが、サシの風味は至って上品。とは言え、「ゲタカルビ」くらいまで脂が乗っているとちょっとトゥーマッチ感がありますので、バランス的には「インサイドスカート」、「ササミ」あたりがちょうど良い感じ。
もう一皿。
オーソドックスなロースもオーダしてみました。
前に「別館」で同じロースを頂いたことがあるのですが、そのときの印象よりはちょっと肉自体の味わいが淡白と言うかあっさりと言うか。
まあこのあたりは誤差と言いますか、同じ近江牛とは言え個体差もありますし、なんとも言えないところではあります。
新橋界隈でオシャレ感より肉質重視、リーズナブルにウマい焼肉を楽しみたいと言うかたにはオススメできる焼肉店です。
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・店名 近江牛肉店 本店
・住所 東京都港区新橋4-20-3
市兼ビル 1階
・電話 03-3436-2285
・備考 特になし。
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昨夜は訳あって浅草で夕飯。
「餃子の王さま」で餃子でも頂いて帰ろうかと思ったのですが店の前に到着するとすっかり灯りが落ちています。
あれ?早じまいなのかな?
ん?そっか定休日かぁ。残念。
折悪しく雨脚も強くなってきたので、手っ取り早く近場の店に避難することに。
お?ここなんでどうでしょ?
「麻鳥」は昭和47年開店、もうすぐ創業半世紀となる釜飯専門店。
一般的には「老舗」と呼べるようなお店だと思うのですが、ここ浅草では創業50年なんてまだまだ青二才的ポジションなのかもしれませんね。
釜飯の前に串ものも頂きましょう。
焼鳥は伊達鶏を備長炭で焼き上げる本格派。
ちょっと火が入りすぎているきらいはありますが、しっかりとした肉質で鶏肉自体の旨味は十分。
その鶏肉の味わいを引き出すのはキリッとしたたれの風味。
ベタベタした甘さを感じさせないすっきりした風味です。
そして20分ほど待ってお待ちかねの釜飯とご対面。
この日ぼくがチョイスした釜飯はこちら。
「穴子の釜めし」は7月から9月までの季節のメニュー。
穴子は鮨のネタとしては一年を通して定番のものですが、一般的には旬は夏の初めから秋頃と言われています。
「旬のもの」と聞くとついつい「脂がのったもの」と連想しがちですが、穴子の場合はこの時期のものは脂が少なめ。
穴子は鰻と違いあっさりさっぱりとした風味を吉とするひとが多いようですね。
そして言うまでもないことですが、いくら具材が上等でも肝心の「めし」がウマくなければ釜めしの魅力は半減してしまいます。
その点「麻鳥」の釜めしに使われている米は新潟県産のコシヒカリ、味わいは魚沼産にも匹敵すると言われる下田村のものを使用。
穴子の独特の香りに、釜で程よく焦がされた「おこげ」の香りが相まって、食欲をそそるえも言われぬ香ばしさ。
日本に生まれて良かったと思う瞬間です。ちょっと大げさですけど。
下調べもせずふらりと入った店でしたが、結果的には大正解。
浅草の初夏の雰囲気を楽しみつつ頂く「穴子の釜めし」、なかなか上等な夕飯になりました。
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・店名 麻鳥
・住所 東京都台東区浅草1-31-2
・電話 03-3844-8527
・備考 特になし。
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久しぶりに外でお仕事だったので、帰宅途中に六本木に寄り道。
この3月にリニューアルオープンした六本木ヒルズノースタワー地下1階のレストランフロア、外出自粛期間にあたってしまい未訪問だったのですが、この日ようやく初訪問。
この場所、今では「六本木ヒルズノースタワー」と言うしゃれた名称に変わっていますが、六本木ヒルズ竣工前までは「東京日産本社ビル」と言う建物で、先日まで地下のレストランフロアにもそこはかとなくその当時の名残があったのですが、今回のリニューアルで見違えるように現代的な空間に変身を遂げていました。
なかなか楽しそうなレストランもオープンしていたのですが、そちらはまた今度訪問するとして…今夜は久しぶりにお気に入りのとんかつ屋さんに。
今回のリニューアルでもともとノースタワーにあった「豚組食堂」がお隣のメトロハットの地下2階に移転したのですが、こちらも移転後初訪問。
店内に入ると見慣れたカウンター。
配置も、木材も見覚えがありますので、もともとの店舗からそのまま移築したようですね。
とんかつの前に前菜をひと品。
これ、実はファンが多いメニュー。
表面を軽く炙ってから甘酢に漬けてあるのですが、独特の香りが癖になります。
そしてお待ちかねのとんかつ。
「スタンダード銘柄豚」を使ったロースかつ膳は、110gが1,400円、165gが1,850円、220gが2,250円。
この上には「プレミアム銘柄豚」もラインナップされていますが、ぼくのオススメはコストパフォーマンスに優れた「スタンダード銘柄豚」。
そしてポーションは断然220gがオススメ。
良い豚肉はある程度の厚みがあったほうがその旨味を堪能できると言うのがぼくの持論です。
この日の「スタンダード銘柄豚」は千葉県の「椿ポーク」。
いつもより少し味わいが淡白かな、と言う気もしましたが、きめ細やかな肉質とすっきりとした癖のない風味は「椿ポーク」ならではの美点。
衣はぼく好みの、少し荒々しさを残したザクッと気持ち良い食感。
太白ごま油と綿実油をブレンドしていると言う揚げ油は香ばしく、また必要以上の重さを感じさせません。
移転後初訪問でしたが、相変わらずのハイクオリティのとんかつに大満足でした。
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・店名 豚組食堂
・住所 東京都港区六本木6-4-1
六本木ヒルズメトロハット 地下2階
・電話 03-3408-6751
・備考 特になし。
・参考記事 2017年11月22日「六本木 豚組食堂」
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晴れたら久しぶりに出かけるつもりでいたのですが、あいにくの雨で予定がキャンセルになってしまった日曜日。
特にやることもなく…やることと言えば…メシ喰うくらい。ってことで向かったのは品川駅前、港南口。
ご存知の方はご存知と思いますが品川駅前と言えばオフィス街にして食不毛の地。
居酒屋、ファーストフード店、居酒屋、居酒屋…あとは狭いエリアに密集する焼肉店があるくらい。
しかしそんな食不毛の地、品川駅港南口にあって異彩を放つ中国料理店が一軒。
それがこちら。
目印は「大阪王将」の脇に置かれた立て看板。
「大阪王将」の脇のエレベータで7階に上がり、エレベータの扉が開くともうそこは店内。
「邦人式中華酒館HOI」は2000年に恵比寿にオープンした中国料理レストランで、この品川店は2014年にオープンした2号店となります。
メニューを眺めますと四川にルーツを持つ料理が多い印象ですが、ふかひれ料理などもラインナップされています。
「邦人式中華酒館」とは「日本人好みの中華ダイニング」の意だそうで、特に郷土色は追わず、日本人が好みそうな料理を取り揃えていると言うことなのでしょうね。
この日頂いたのはこちら。
「水煮羊肉」は大量の唐辛子、花椒などで香りを付けた油とスープで羊肉と野菜を煮込んだ四川料理。
どちらかと言うと牛肉を用いた「水煮牛肉」のほうがポピュラーですが「邦人式中華酒館HOI」では肉自体の旨味とスープの刺激のマッチングを重視して具材にラムの肩ロースを使うのが一押しとのこと。
それでは頂いてみましょう。
見た目は恐ろしいですが、味わいは尖りすぎることなく唐辛子の辛さも花椒の刺激も比較的マイルド。食べやすいバランスです。
このあたりのバランス感が「邦人式中華」を名乗るゆえんでしょうか。
味わいの強いラムもスパイシーなスープに良くマッチしています。
料理は本格的ですが、無理に本場感は追い求めず日本人好みにローカライズ。
これはこれでアリですね。
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・店名 邦人式中華酒館HOI 品川店
・住所 東京都港区港南2-2-2
フジビル 7階
・電話 03-6712-9700
・備考 特になし。
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この4月以降すっかり引きこもっているのですが、引きこもっていても腹は減りますし、腹が減ったならウマいものが食べたい。
と言うわけで、お世話になっているのがUber Eatsなどのデリバリーサービス。
有名なお店のものから、それほど有名ではないお店までいろいろ試してみたのですが、残念ながら期待外れに終わることがほとんど。なのでした。
聞くところによるとこの手のデリバリーサービス、デリバリープロバイダ側の取り分が多くてお店側の実入りが少ないそうで、コストダウンをせざるを得ない状況にあるのもある程度は理解しているつもりではあるのですが、そうは言っても、あまりにも手抜きの料理だったりコストパフォーマンスが悪い料理が届くと(特にそれが有名店であったりすると)がっかりです。
玉石混交の「石」が多いデリバリーサービス、逆に、期待以上の料理が届くとそのお店の心意気が感じられて嬉しくなってしまいますね。
今日はそんなデリバリー料理のなかでも、さすがと唸らされた逸品料理をご紹介したいと思います。
ご紹介するのはこのブログでも何度かとりあげている「焼肉にくがとう」の弁当。
「焼肉にくがとう」は2014年に人形町にオープンするや、またたく間に東京でも屈指の人気焼肉レストランとなった焼肉レストラン。
すでに店舗での営業を再開しているようですが、テイクアウト/デリバリーメニューも継続中。
この日頂いたのはこちら。
「赤身」にこだわる「焼肉にくがとう」らしく、ぜいたくに厚切りにした上質な赤身肉をふんだんに使った弁当です。
弁当箱の蓋をのけるとふわっと立ち上る力強く香ばしい牛肉の香り。
そして肉を噛みしめると厚切りに肉からじゅわっと染み出す旨味に富んだ肉汁。
そしてこのタレがまた絶妙。上質な肉の味わいの活かしつつ、ご飯にマッチする味わいに仕上がっています。
サイドディッシュもお店で頂く味わいのまま。
そしてもうひと品。
これがですね、実に良かったです。
蓋を開けると…。
こんな感じ。
どうでしょう?見るからにウマそうじゃないですか?
まあ言うなれば「牛丼」って日本のファーストフードじゃないですか。
決してお上品な料理ではない。でも、上等な牛肉を使い、ナチュラルな味つけで丁寧に作るとこんなにウマくなるんだ!と言うちょっとした驚きが楽しめる丼です。
そしてお値段、なんとたったの1,000円。こちらも驚きです。
牛肉は切落し的にさまざまな部位を用いているようですが、それがまた食感の違いを味わうことができて楽しいのです。
別の機会にもこの牛丼をオーダしたのですが、その時はもう少し「つゆだく」なバージョンにマイナーチェンジされていました。はい、どちらのバージョンもウマかったですよ。
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・住所 東京都港区芝5-12-7
カゾール三田 1階
・電話 03-6435-2983
・備考 テイクアウト/デリバリーメニューは「Uber Eats」、「ヒトサラ」などでオーダできます。
・参考記事 2019年12月03日「田町 焼肉にくがとう33895 田町・三田店」
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この日はちょっとした用事を済ませた後で田町へ。
前から気になっていたとんかつ屋さんがあるので、けっこうな本降りのなかお店に向かったのですが「臨時休業」の貼紙が。残念。
それならばひさしぶりに「マンチズバーガーシャック」でハンバーガーでも頂きますか、と行先変更して向かった芝商店街。
そう言えば「マンチズバーガーシャック」のハンバーガー、2019年の訪日の際にトランプ大統領が食べたと言うことで話題になってましたね。彼の感想を聞いてみたいものです。
すっかり気持ちはハンバーガーモードになっていたのですが、もう少しで「マンチズバーガーシャック」に到着、と言うあたりでこんなお店を発見。
「豚丼じゅじゅ庵」。
ハンバーガーも食べたいが…豚丼には一家言持つオレ、このお店をスルーするわけにはいきません。
何の事前情報も無く店に飛び込んだのですが、グルメサイトで検索するとオープンは2017年。
何度もこの前を通っているはずなんだけど、気がつかなかったな。
オーダは入口の券売機で。
ぼく、脳の処理能力が低いせいか、この手の券売機でまごまごするタイプです(笑)。
えーと、まずタレが「しょうゆ」、「しょうが」、「にんにく」の3種類ね。
で、サイズが「並」、「大」、「特」の3種類ね。
お。「特選ロース豚丼」ってのもあるのね?
ここは迷わず特選だよね。
そしてお待ちかねの豚丼。
「丼」だけど「特選」だとお重なのですね。
お重からはみ出す豚ロース。ビジュアルが良いですね。
味付けは癖なく万人向けとスタッフが教えてくれた「しょうゆ」で。
「相模豚」のロースをまずはひと口。
おお。これは本場感ありますよ。
食欲を刺激する、燻された甘辛の醤油風味。
豚肉自体の味わいもしっかりあります。
若かりしころ8年ほど北海道に住んでいたぼくにとって、豚丼は想い出の味。
しかし、関東で食べることのできる豚丼は、そのほとんどが適当なアレンジが加えられてオリジナルの豚丼の姿とはかけ離れたものなのです。
そう言う豚丼を食べたひとが、豚丼ってべつにウマいものじゃないよね、なんて思ってしまったら、それは残念なことだと思うのです。
そんな豚丼マニアのぼくが唯一認める、関東で食べられる本場感のある豚丼屋が、厚木や伊勢原の神奈川エリアで店舗を展開する「なまらうまいっしょ」。だったのですが、今日からは「なまらうまいっしょ」に加えてこの「豚丼じゅじゅ庵」もオレ認定リストに加えたいと思います。
田町付近で(ちょっと駅から遠いですけど)がっつり豚肉を食べたい時にオススメ。
次回は違う風味の豚丼も試してみたいと思います。
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・店名 豚丼じゅじゅ庵
・住所 東京都港区芝2-27-15
・電話 03-6809-6044
・備考 曜日によって営業時間が異なりますのでご注意を。
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この日は大崎で1件打合せを済ませ、その足で大井町に向かって夕飯。
金曜日の夜と言うこともあってか、大井町の人出は感覚的には自粛前と変わらない印象。
飲食店はどこも混み合っていますね。
暇だったのでふらふらと路地裏や商店街の飲食店を覗き見していたのですが、その途中で見つけたのがこの看板。
「ひとり焼肉
はじめました。」
自粛開け一発目の外食はとんかつでしたが、第二弾は焼肉。
うん、悪くない。実に悪くないね。
それでは入ってみましょう。この夜のお店は大井町駅から徒歩1分、商店街のなかの「やきにく 萬舌(まんたん)」。
「やきにく 萬舌」は「牛タン焼肉の最高峰をめざす」と言う意気込みのもと牛タンにこだわりぬく焼肉レストラン。
「萬舌」とは「舌を扱うプロフェッショナル=『萬や(よろずや)』」の意なんだそうで。
店内は適度に照明が落とされたシックな雰囲気。
古民家に使われていた木材を使ったインテリアはスタイリッシュですが温もりを感じさせる仕上がりです。
さて。冒頭の「ひとり焼肉 はじめました。」と言う看板ですが。
ひとり焼肉のハードルはふたつ有って、ひとつは他人の目が気になると言う点ですね。
カフェならひとりでも良いけど、ひとりで焼肉はちょっと寂しいひとみたいで。と言うかたは多いと思います。
個人的にはこの点はあまり気になりません。みんな他人の目気にし過ぎっす。
で、もうひとつのハードルは料理のポーションですね。
タンも頂いて、赤身も頂いて、ちょっとこってりしたところも行っちゃう?なんて考えていても、ひとりではそこまでの量は必要ありませんし、そんなに何種類もオーダしているとお財布にも優しくない。
そこで嬉しいのはこちらのお店のような「おひとり様セット」の用意。
「やきにく 萬舌」ではアラカルトメニューにも「やきにく寄せ」なる盛合せメニューにもおひとり様メニューが用意されていますが、今回はお手軽に3種類の部位が頂ける「やきにく寄せ」にしてみました。
「やきにく寄せ」は「壱番」(1,250円)から「伍番」(1,950円)まで部位の違いによって5種類ありますが、牛タンが名物の「やきにく 萬舌」なので牛タンが入っているメニューをチョイス。
「四番」の盛合せは「シャトーブリたん上々」と「ロース」、「カルビ」の盛合せになります。
この上の「伍番」(1,950円)ですと「シャトーブリたん頂上」になりさらに肉厚のタンになりますが、この「上々」でもなかなかの厚みと味わい。
「ロース」と「カルビ」は3枚ずつ。
ボリューム的にはおひとり様の夕飯にちょうど良いくらいでしょうか。
もう少しもみダレで味を濃くしても良いかな、と思いましたが、肉質は上々。
そして肉にはご飯。
ご飯は大・中・小とサイズが選べますが、この写真は「中」。育ち盛りのかたは迷わず「大」ですね。
おひとり様でもいろいろな部位を楽しめて、かつお値段、味わい良好。
次回は「シャトーブリたん頂上」を試してみたいと思います。
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・店名 やきにく 萬舌
・住所 東京都品川区東大井5-15-1
大里ビル 1階・2階
・電話 03-6712-8809
・備考 特になし。
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まだまだ予断を許さぬ状況ではありますが、緊急事態宣言も明けたので昨日はひさしぶりに外食を楽しむことにしたのです。
なにを食べるか決めずにふらっと自転車で六本木〜麻布十番方面へ。
そう言えば六本木ヒルズの「豚組食堂」、お店新しくなったんだよな。
久しぶりの外食にとんかつなんて良いな。
「豚組食堂」も良いけど、そうだ、久しぶりにあそこ、行ってみよう。
訪れたのは仙台坂下、「スーパーナニワヤ」ご近所の「とんかつ都」。
「とんかつ都」は食肉卸売業やレストラン事業を展開する「肉の石川」グループが経営母体。
まだオープンして数年ほどですが、麻布十番界隈のグルメを唸らせるハイレベルなとんかつが楽しめる店としてすっかり人気店として定着しているようです。
この日もランチタイムとしてはかなり遅めの時間帯でしたが、それでも多くのお客さんで賑わっていました。
麻布十番在住のグルメな方から、普通のとんかつだけではなく「かつ煮」もウマいと言う情報を教えて頂いていたので「かつ煮」も良いな、と思っていたのですが、メニューを眺めているうちにやはりオーソドックスなロースかつが食べたくなり、こちらをオーダ。
上ロースカツは厚切り250gのポーション。
使用している豚肉は日によって産地が変わるそうですが、この日は群馬県産の井上ファームのものでした。
ロースかつはご覧の通り素晴らしい厚み。
ちょっともったいないくらいに脂身を削ぎ落としてから揚げるので、脂身は薄めです。
火は芯まで通っていますが、肉質はしっとりとした潤いがあり、かつきめ細やか。
前回訪問時に頂いたときも感じましたが、実にすっきりとした風味が「とんかつ都」のとんかつの特徴。
12時間発酵のパン粉を使った衣は非常に薄く、また菜種油で揚げられているので、最後のひと切れまで軽やかな印象が続きます。
とんかつは好きだけど、ロースかつはちょっと重たくて、と言う方にぜひ試して頂きたいロースかつですね。
麻布十番らしい洗練されたとんかつに大満足でした。
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・店名 とんかつ都
・住所 東京都港区麻布十番3-9-6
スバルMビル 1階
・電話 03-3453-2929
・備考 特になし。
・参考記事 2018年09月08日「麻布十番 とんかつ都」
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※まだまだ巣籠り生活が長引きそうな雰囲気なので、過去に撮りためた写真をのんびり紹介していきたいと思います。
この日はちょっとした用事で麻布十番へ。
ひさしぶりに「アレ」が食べたくて、こちらのお店を訪問。
麻布十番商店街のなかの「新加坡肉骨茶 (シンガポールバクテー) 麻布十番店」。
「新加坡肉骨茶 (シンガポールバクテー)」は日本で唯一のシンガポール肉骨茶(バクテー)の専門店。
そう。「アレ」とは「肉骨茶(バクテー)」。たまに無性に食べたくなるんですよね。
「肉骨茶(バクテー)」とは、シンガポールやマレーシアで親しまれているスープで煮込んだ豚肉料理。
骨つきの豚肉を香辛料と、経皮、西洋当帰、八角と言った漢方、そしてたっぷりのにんにくと煮込んだ滋養たっぷりのスープは、そのまま飲んで良し、ご飯と合わせて良し、油條(揚げパン)をひたしても良し。
香辛料と漢方がたっぷり入っていますので、その手のヤツが苦手なひとはダメ。ですが、スパイス好きなひとにはたまらない、いかにも「身体に効きそう」な風味です。
この日頂いたのはこちら。
「肉骨茶満喫セット」はライス、ミースア(麺)、油條(揚げパン)、春菊、海苔スープのなかから3品を選んで肉骨茶に合わせられるお得なセット。
僕はライス、油條(揚げパン)、海苔スープをチョイス。
肉骨茶は「肉増しトッピング」で肉の量を1.5倍に増量したのでボリュームたっぷり。
「新加坡肉骨茶 (シンガポールバクテー)」には、もともとの本店(赤坂;現在は閉店)、そしてこの麻布十番店に何度かお邪魔したことがあり、いつもほろほろっと柔らかにほぐれる豚肉とスパイシーかつ旨味がたっぷりのスープの組み合わせに満足していたのですが、この日はタイミングでしょうか、ちょっと豚肉の煮込みが足りなかったようで、割と肉は固めで、骨から剥がすのがけっこうたいへんでした。
あと、ごくわずかではありますが、豚肉の臭みが気になりました。
相変わらずスープはウマいんですけどね。
スープはオーナーがシンガポールで本場の肉骨茶の有名店を研究しつくしてスパイスや漢方をブレンドしていると言うだけあって、本場感がありパンチがあります。このスープでご飯を食べるとついつい食べ過ぎてしまいますね。
自粛期間が済んだら再訪してみたいと思います。
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・住所 東京都港区麻布十番1-7-12
OHMIYAビル 地下1階
・電話 03-6434-7732
・備考 特になし。
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※しばらく巣籠り生活が長引きそうな雰囲気なので、過去に撮りためた写真をのんびり紹介していきたいと思います。
この日訪れたのは目黒駅から東急目黒線で3駅目、西小山。
西小山とか、そのお隣の武蔵小山。このあたりって良いんですよね。目黒からすぐなのに、下町っぽい商店街があって。雰囲気がある街って言うのかな。
とんかつには目がないぼく、西小山で絶品のとんかつが食べられる店があると言う噂を耳にして、この日西小山駅に降り立ったのでした。
駅の改札口を出て、右手の商店街を進むこと数分。
この日のお目当て、とんかつ、しゃぶしゃぶの「波止場」の提灯が見えてきました。
「波止場」の料理はとんかつとしゃぶしゃぶの2本立て。
「アクの出ない魅惑の極上豚シャブ」ってのも気になりますが、初めてなのでまずはとんかつ。
そのとんかつは「ロースとんかつ定食」が1,400円(税込)、「上ロースとんかつ定食」が1,850円(税込)、そして「特上ロースとんかつ定食」が2,900円(税込)。
さらに「ロースエアーズロック定食」なる恐ろしいメニューが6,000円(税込)。
悩みますが、初めてなのでオーソドックスな「上ロースとんかつ定食」、行ってみましょう。
オーダ後、20分程度のウェイティングで噂のとんかつが目の前に。
まずはそのすばらしい厚みと断面の美しさを誇示するかのようなビジュアルに目を奪われます。
そして得も言われぬ香ばしい脂の香り。
芯の部分はほんのりとピンク色。
断面からもきめ細やかなテクスチャとしっとりとしたサシの入り具合が伺える素晴らしい肉質です。
とんかつの旨さをダイレクトに楽しむために、最初はもちろん塩で。
まずはその芳醇な豚肉の香りに陶然。
実は「波止場」のご主人はもともとは居酒屋を経営されていたそうですが、ぼくもリスペクトする蒲田の名店「丸一」のとんかつに感銘を受けてとんかつ店を始めたと言う異色の経歴の持ち主。
「丸一」のとんかつもそうでしたが、上手に火入れされたとんかつが持つ独特の芳醇な香りが「波止場」のとんかつにもあります。
肉質はしっとりとサシが入り、繊細。それでいて豚肉の持つ力強い旨味があります。
脂も思いのほか重さを感じさせない上品さ。
衣に関しては「丸一」や「とんかつ檍」と言った蒲田系よりはマイルドで、肉とのバランス重視の印象でした。
とんかつ自体のウマさもさることながら、たとえば米にも佐渡の山間部で収穫される特Aランクのコシヒカリを使用するなど、細部にまでご主人のこだわりがつまっているところにも好感が持てます。
噂どおりの絶品とんかつに大満足。
次回は「特上」、行ってみたいですね。
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・店名 波止場
・住所 東京都目黒区原町1-3-15
・電話 03-3714-6922
・備考 休業日はTwitterなどで確認を。
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しばらく巣籠り生活が長引きそうな雰囲気なので、過去に撮りためた写真をのんびり紹介していきたいと思います。
この日は麻布界隈に用事があり、ちょうど昼どきだったので麻布十番の商店街でランチを頂くことに。
訪れたのは麻布十番商店街のなかの老舗焼肉レストラン「三幸園」。
ぼくが知る限り麻布十番で最古の焼肉店は1965年ころ創業(諸説あり)の「永来亭」。
で、その次に古いとなるとこの「三幸園」あたりでしょうか。
麻布十番という土地柄でしょうか「三幸園」には芸能関係者の来店も多いらしく、エントランス入ってすぐのポスターには吉永小百合さんのサイン。
そう言えば芸能界の重鎮であったJさんも生前ご贔屓にしていたのがこの店だったそうで。
あのアイドルグループのメンバーも「Youたち『嵐』だよ」と自分たちのグループ名をJさんから初めて聞かされたのがこの店だったとか。
こちらはオプションのサラダ。
このサラダが良いのです。
いかにも「昔の焼肉店のサラダ」って感じで。王道の良さってありますよね。
さて。「三幸園」でランチタイムに何を食べるか。
メニューを眺めるまでもなく、こころは決まっています。
ここ10年くらい、ランチタイムに「大盛り」をオーダすることなんてなかったのですが(カロリーが気になりますし、そもそもそれほど腹ペコでないので)、ひさしぶりの「三幸園」の焼肉丼にこころが踊り、ついつい「大盛り」、行ってしまいました。
「ひさしぶり」と書きましたが、どれくらい「ひさしぶり」かと言いますと、おおよそ40年ぶりくらい。
自分で書いていてびっくりしますけど(笑)。
ご幼少の砌(みぎり)、いまよりずっと腹ペコだったころに食べてそのウマさに感動した記憶があって、時おりそんなことを思い出してひさしぶりに食べたいなあ、なんて思っていたのですが、ほら、こどものときに食べたものって、想い出のなかに留めておいたほうが良いこともあるじゃないですか。
食べものだけではなく、いろいろなことに言えることかもしれませんが、経験値を積むことの功罪とでも言いましょうか、おとなになると感動したりドキドキすることが少なくなります。
「子どものころのオレってこんなものウマいと思っていたんだ」なんてがっかりしたら、それは少し寂しいことですもんね。
40年ぶりに頂く「三幸園の焼肉丼」。
ビジュアルは淡い記憶のなかの「三幸園の焼肉丼」の通り。
ご飯の上には細切れの牛肉がどっさり。ああ、そうそう、たまごスープ。これも付いていたな。
ひと口頂いた焼肉丼…この場合は「頂く」なんて感じではなく「掻っ込む」って感じかな…あ、やっぱりウマいね、これ。
懐かしさバイアスを抜きにして、いま真っさらな気持ちで頂いても、きっとウマいと言うと思います。
味付けは甘辛。バランスで言うと「甘さ」が勝った「甘辛」の味わい。
甘辛の味って「甘さ」と「辛さ」、どちらが勝っていてもダメなのですが、その意味でいうとこの「焼肉丼」の味わいは破調と言いますか、バランスが崩れているのですが、不思議とこれが癖になる味わい。ぎりぎりクドくならない味わいなんですよね。
ランチタイムにも焼肉が用意されていますが、初めてのかたはまずは「焼肉丼」から試して頂きたいと思います。腹ペコのときに食べるとウマいよ。
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・店名 三幸園
・住所 東京都港区麻布十番1-8-7
・電話 03-3585-6306
・備考 焼肉丼は平日のみのメニューです。
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この日は仕事帰りに銀座で夕食を。
銀座もほんとうにひとが少ない。
大資本のチェーン店だったらまだしもですが、個人経営の飲食店など先行きが心配です。
もちろん、多数の人命とインフラを一瞬にして失った東北地方の被害を思えば軽々しいことは言えないのですが、こと東京の繁華街においては、先の見通しが立たない、と言う面では2011年の東日本大震災後よりも深刻な事態かもしれません。
いつもだったらどことなく心が浮き立つ卯月ですが、暗い話題が多いしおまけになんでこんなに冷えこんでいるのでしょうか?
テンションも上がらずひっそりと生きるしかない2020年の春です。
まずはいつも通り焼鳥から。
焼鳥8種からなる「エンジョイコース」は「鳥ぎん」の代表的な焼鳥が楽しめる盛合せ。
盛合せには「ライトコース」(860円・税込)なる焼鳥5本のコースもあり、そちらのほうがひとりゴハンのつまみには適正なボリュームなのですが、ちょっと豪勢にいってみました。
備長炭で香ばしく焼き上げた焼鳥は芯までしっかり目に火が入っていますが、かと言ってジューシーさが失われることもなく老舗ならではの安定の味わい。
焼鳥に関しては普段は塩派なのですが、「鳥ぎん」に限って言えば「創業以来受け継ぐ秘伝」と言われる「たれ」推し。
焼鳥のあとは釜飯を。
「鳥ぎん」の「釜めし」には、五目、貝柱、鮭、海老、蟹などなど、さまざまな具材のバリエーションがあるのですが、ぼくがたいてい選んでしまうのがこの「鳥釜めし」。
この年季の入った羽釜と、厚みのある釜蓋のビジュアルが良いですね。
そして蓋を開けると、熱々の湯気と共に立ち上る香ばしい香り。
たっぷりと敷き詰められた鶏肉とご飯を良くかき混ぜて頂けば、鶏肉の旨味と程よい塩味のご飯のコンビネーションが食欲をそそります。釜の内側の「おこげ」も、釜飯ならではの楽しみ。しゃもじでこそげ落として頂けば香ばしさに頬が緩みます。
シンプルでいてしみじみウマい、銀座の1,000円グルメ。銀座の良心ですね。
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・店名 鳥ぎん 銀座本店
・住所 東京都中央区銀座5-5-7
ニューギンザビル6号館 地下1階
・電話 03-3571-3333
・備考 土日は夕方から混雑します。
・参考記事 2017年08月22日「銀座 鳥ぎん 銀座本店」
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この日は免疫力アップのため焼肉を食べに家の近所まで出かけたのでした。
出かけた先は品川駅から京浜急行でひと駅、北品川。
土曜日の夜だというのにひっそりと静まり返った商店街。
これ、例のCOVID-19のせいではなく、いつも通りの光景です。平常運転。
しかし、そんな北品川商店街のなかでこのお店だけはいつも熱気ムンムン。
それが「もんもん」。
看板には「ホルモン焼」と書かれていますが、「もんもん」の真骨頂は精肉系。
それも都心の焼肉レストランで食べたらまあまあなお勘定になりそうなブランド牛のものが北品川価格で楽しめちゃうと言うお店なのです。
この日も店内は満席でございました。
前菜の品揃えは豊富かついずれもセンス良く美味。
この日は頂きませんでしたが、牛肉を使った「ブレザオラ」(生ハム)なんかもあったりするのです。
野菜サラダも大盛り。
4名でひと皿くらいの分量でちょうど良いですね。
それでは焼きもの、行ってみましょうか。
まずはタンから。
普通のタンもウマいのですが、この日はちょっと変化球でタン先。
これが「当たり」でした。
かなり噛み応えのある部位ですが、味の濃さが強くて存在感の強いタンでした。
ひと皿目がウマいと嬉しくなっちゃいますね。
ラストオーダの時刻が近かったのでさっそくエース級のヤツを投入。
「本日のオススメ」です。
「もんもん」としては高価な2,000円。ですが、泣く子も黙る松坂牛でございます。
実に上品、きめ細やかな肉質とその肉質にふさわしい繊細な香りと味わい。
そして一転力強い部位も。
850円と言うお値段が信じられないような上等なカルビ。
脂のウマさを楽しみたいひとにはコレですね。
内臓系もひと皿。
このレバーも嫌な癖やえぐみなく上等。
そしてこのハラミが良かった。
先ほどのもも肉のさわやかな風味とはまた違った、ハラミならではの力強さ。そしてその旨味に絡み合うサシの芳醇な風味。
これは素晴らしかったですね。
こちらももも肉と同じく2,000円となりますが、この肉質とボリュームを考えたらバーゲンプライスでしょう。
そしてこちらはぼくのオススメ。
ゲタカルビ、中落ちカルビなどとも呼ばれる部位です。
これがですね、白いご飯に良く合うんですよね。
いつも食事の後半にオーダしてしまって、もっと早く頼めば良かった、腹ペコのときに焼いたらさぞうまかったろうな、と後悔するのです。
たまごで「味変」するのも良いですね。
これ以上食べられない、と言うくらいたっぷり頂いて、ひとり5,000円以内に収まってしまうと言うコストパフォーマンス。
品川界隈でウマい焼肉が食べたければココです。
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・店名 もんもん
・住所 東京都品川区北品川1-23-18
海文堂ビル 地下1階
・電話 03-3471-4129
・備考 予約をオススメします。
・参考記事 2018年12月09日「北品川 もんもん」
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この日はゴハン仲間と麻布十番で夕飯。
訪問したのはひさしぶりのこちらのお店。
韓国家庭料理の「鳳仙花」。
例のCOVID-19騒動で麻布十番の街も心なしかひっそりとしているようですが、人気のある飲食店はフツーに混雑しているようで、この日も「鳳仙花」は満席。
あ、オーダはテーブルのうえのタブレット端末から入れるようになったのですね。
なんだか安居酒屋チックだけど、人手不足の折、仕方ありません。
それではさっそく料理のご紹介を。
韓国料理店では必ずと言って良いほどオーダしてしまう「チャプチェ」。
フツーの「チャプチェ」、なのですが、フツーのものがフツーにウマいと言うのはすばらしいこと。
具材の味わいと胡麻油の香ばしさが絡んだ春雨が食欲を刺激します。
こちらは「チヂミ」…ではなく「パジョン」。
「パ」は葱、「ジョン(チョン)」は「食材に衣を付けて焼いたもの」の意なので、葱焼きですね。
「チヂミ」と「ジョン」ではベースとなる粉、粉と具材のバランスなど違いがあるようですが、ぼくには違いがわかりません(笑)。
海老や烏賊、帆立貝など海鮮の旨味を閉じ込めた香ばしい「パジョン」、いくらでも食べられそうな危険なお味です。
そしてこちらは「チヂミ」。
レンコンのシャキシャキした食感とサクッと香ばしい衣のバランスが良いですね。
肉料理もいっときましょう。
こちらは厨房で適度な焼き加減に仕上げてサーブしてくれますので、あとはサンチュに包んで頂くだけ。
そして「鳳仙花」と言えばこれでしょ?これですよね?
ホルモン(シマチョウ)とハチノスの2種類の部位がトロトロに煮込まれたこの「ホルモン鍋」は「鳳仙花」の名物。
味付けのキモは手作りのコチュジャン。見た目はメッチャ辛そうな色合いですが、スープを頂くと実はぜんぜんそんなことはなくて、辛さは控えめ。
スープの旨味を吸ったシマチョウとハチノスは癖なく内臓系が苦手な方にもオススメしたい名物です。
鍋の具材をあらかたさらったところでご飯を投入。
コレ、禁断の味わい。鍋でだいぶ腹が膨れていても入っちゃう。
この日はカツカレーを食べるために溜池山王で地下鉄を降りたのですが、ランチにカレーを食べたことを思い出し路線変更。
カツカレーにちょっと後ろ髪を引かれつつ(溜池山王のカツカレー、ウマいらしいのでこんど訪問してみたいと思います)、六本木一丁目に移動。
訪問したのはアークヒルズサウスタワーの地下1階、「肉屋 格之進F」。
今ほど「熟成肉」が市民権を得ていなかったころから岩手県産門崎牛の熟成肉にこだわった料理を提供してきた「格之進」が「FLAG SHIP SHOP TO THE FUTURE」と、「FOUNDATION」の2つの意味を持つ「F」を店名に掲げ2014年にオープンさせたのがこの「肉屋 格之進 F」。
メインの料理の前にひとつ前菜を。
どうですかこのビジュアル。
肉好きのハートをがっちりつかむ「肉屋のポテトサラダ」、良いですね。
ローストビーフの味わいはもちろん上等。
じゃがいもの味わいを大切にした控えめな調理も好印象です。
そして本日のメイン。
定番のハンバーグ、メンチカツ、和牛カレーとどれも食いしん坊の食欲を刺激するメニューが並びますが、ぼくが選んだのはこちら。
「生姜焼き」と言えば豚肉。和牛の生姜焼きって珍しいですよね。
肉のボリュームは100gのほか150g(3,200円)も選べます。
まずは本日の前菜。
手前から時計回りにローストビーフ、鶏ハム、鴨のスモーク。
「肉屋」らしい前菜はいずれも上質。
牛肉、鶏肉、鴨肉、それぞれのキャラクターが立っています。
こちらはセットのサラダ。
そしてお待ちかねの和牛の生姜焼き。
まずはひと口。
和牛らしくきめ細かくサシが入ったやわらかな肉質です。
ちょっと濃いめの味ですがそれほどくどさを感じさせないのは生姜の風味が立っているからでしょうか。
和牛を生姜焼きで喰らう。これ、もちろんウマいことはウマいのですが、せっかくこのクラスの和牛を使うならもっとシンプルな味付けで肉の味わいメインで頂くのもアリかもしれませんね。
けっこうサシが入っていますので、ボリュームは100gでもじゅうぶんに満足。
ちょっと贅沢な夜定食でした。
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・店名 肉屋 格之進F
・住所 東京都港区六本木1-4-5
アークヒルズ サウスタワー 地下1階
・電話 03-3505-0298
・備考 特になし。
・参考記事 2017年11月16日「六本木 肉屋 格之進F」
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この日は前から気になっていた店を訪問するために仕事帰りに大塚へ。
仕事場も住居も山手線の下っ側なので、大塚、まず訪問する機会がない街であります。
あるマニア層には大人気の街ですが(笑)。
前回大塚駅に降り立ったのは確か2014年。
大人気のカレー店「カッチャルバッチャル」を訪問して以来、6年ぶりの訪問です。
そしてこの日のお目当のお店がこちら。「とんかつ 美濃屋」。
大塚駅からの道すがら、キャバクラ、ガールズバー、その他アレなお店などなどから盛大な歓迎を受けつつ到着です(笑)。
「とんかつ 美濃屋」はここ大塚に2019年にオープンした新しいとんかつ店ですが、ご主人は東十条の老舗とんかつ店「みのや」の三代目と言う由緒正しさ。
のれんをくぐると飾らない大衆的な雰囲気の設え。
テレビからはバラエティ番組の哄笑が聞こえなんだかゆるーい雰囲気です。
びっくりしてしまったのは料理のお値段。
「ロースかつ定食」が800円(税込)。
「特選ロースかつ定食」だってたったの1,080円(税込)。大塚価格ですね。
スタンダードな定食も良いのですが、せっかく大塚まで来たからには、ちょっと奮発してみますか。
オーダから20分ほど待ちテーブルに運ばれてきたロースカツは素晴らしい厚み。
数量限定の「和豚もち豚 ロースかつ定食」、この日の豚肉は群馬県産のもち豚でした。
芯までしっかり火が入れていますが、実にジューシーな肉質がまずは印象的。
癖がなくさっぱりとした風味の味わいです。
脂身のボリュームもたっぷりとしていますが、口どけがよく、重さを感じさせません。
ちょっと残念だったのが衣。
ぼくの好みはざくりとした力感あるものなのですが、このロースかつの衣はしんなりとしたもので、少し豚肉の良さをスポイルしているような印象を持ちました。
むしろお値段お安めのスタンダードなとんかつを頂いたほうが、コストパフォーマンスと言う面で満足感が高かったかもしれませんね。
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・店名 とんかつ 美濃屋
・住所 東京都豊島区北大塚2-6-3
メゾン大塚 1階
・電話 03-5944-5185
・備考 特になし。
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先週末はわけあって三重県まで。
三重県と言ったらあれですよね、あれ。松坂牛。
そんなわけでついでに松坂まで脚を延ばして松坂牛のすき焼きでも喰ってくる?なんてうかれて、有名な「和田金」のランチコースのお値段とか調べたのですが…。
いちばん安いランチコースでも12,900円(税込)。
うーん。予算オーバー。
それならばと、鈴鹿市の知る人ぞ知る焼肉屋、元Formula1ドライバーも常連客と言う「大勝」とか?と思ったのですが、こちらはなんと最近閉店してしまったそうで。残念。
三重県グルメはまたの機会に楽しむとして、今回は乗換の名古屋で週末ランチを楽しむことにしました。
乗換の時間がありますので、名古屋駅近辺でウマい名古屋めしでも頂きましょう。
この日訪れたのは名古屋駅太閤口の「名古屋うまいもん通り」にある鰻料理店「まるや本店 JR名古屋駅店」。
「まるや本店」は2001年に名古屋市天白区で創業とその歴史こそ浅いものの、愛知県内に7店舗、さらに東京のミッドタウン、韓国にも支店を構える人気店なのです。
「まるや本店」も名古屋の鰻料理店らしく「ひつまぶし」が名物ではあるのですが、この日は時間が限られていたため、そして、そもそもぼくは「ひつまぶし」スタイルよりも普通の鰻重や鰻丼スタイルのほうが好みのため、丼で頂くことに。
ふたを開けると食欲をそそる鰻の香りが立ち上ります。
さっそく頂いてみましょう。
表面がパリッと香ばしく焼き上げられた鰻は、厚みはさほどではありませんが、なかもふっくらと過不足ない焼き上がり。
脂ののりもほどよく、鰻自体の味わいはまずまず。
鰻は自社工場内で1〜2日間電解水にさらす工程を経てから調理されるそうで、この工程により鰻の臭みを取り除きすっきりとした風味に仕上がるのだそう。
たれのお味は名古屋風で濃いめの味わい。
関東風の鰻を食べ慣れているとこの味の濃さに最初は戸惑いますが、せっかく名古屋の鰻を食しているのですから、これくらいのほうが名古屋らしい雰囲気が出ますね。
駅のなかで頂く鰻丼はなかなかのクオリティ、満足な名古屋めしランチでございました。
例の騒動ですっかり客足が途絶えた銀座界隈。
百貨店も売上が前年同月比で20%〜40%も減少していると言うので、少しでも売上に貢献すべく仕事後にデパートに出向いたのですが、松屋も三越も営業時間短縮で19時クローズと。
そんな時刻に営業終了では勤め人は買物できません…。
それにしても銀座、ひとが少ないですねえ。
いつも混雑している店もこのタイミングなら空いているのでは?と思い向かったのがこちら。
GINZA SIXの裏手にひっそりとたたずむ人気鰻料理店、「ひょうたん屋 六丁目店」。
「ひょうたん屋 六丁目店」、実はなんども訪問を試みていたのですが、いつもいつも満席。または鰻売切れにつき看板。と言うわけで、いちども入店できたためしがなかったのです。
しかし狙いは過たず、のれんの向こうを覗くと、19時過ぎ、本来であれば混み合う時間帯にも関わらず、空席がちらほら。
人気のお店でもこんな状況…飲食店オーナは真っ青でしょうね。3.11の時を思い出します。
ま、ぼくにできることは「食べて応援」くらいなので、入店してみましょう。
それではさっそく鰻を頂きましょうか。
「ひょうたん屋」の鰻重は3種類。
「松」が4,500円、「竹」が3,500円、「梅」が2,800円(いずれも税込)。
いまどき銀座でうな重が2,800円で食べられる幸せ。
しかし、せっかくなのでもう少し奮発することにしましょうか。
「ひょうたん屋」の鰻は関東では珍しい、蒸さずに焼き上げる関西風。
直焼きゆえ、余分な脂が落ちてさっぱりした仕上がりです。
関西風の特質として、パリッとした皮目の香ばしさと引換えに、関東風のようなふんわり柔らかな食感には乏しいと言うのが定説ですし、ぼく自身、関西風の鰻重を頂いて、柔らかさと言う点では関東風のほうが上等、と認識していたのですが「ひょうたん屋」の鰻重の鰻は柔らかさ、弾力感も残した仕上げ。
言うならば関東風、関西風、それぞれの良さを活かした仕上げと言った感じでしょうか。
たれの味わいは余計な甘さを抑えてさっぱりとしたテイスト。程の良さを感じる味わいですね。
ようやく味わうことができた人気の鰻重、良心的なお値段と老舗の技術に満足の夕飯となりました。
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・店名 ひょうたん屋 六丁目店
・住所 東京都中央区銀座6-12-15
・電話 03-3572-2511
・備考 特になし。
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この日は「にくの会」で西麻布へ。
六本木交差点から西麻布に向かい、霞町の交差点の手前を右に入ったあたり。
「かおたんラーメン」と「五行」、どちらからも100mの至近距離にあるこちらの焼肉レストランが本日のお店。
西麻布で焼肉。なんともステキな響きです。
西麻布で焼肉と言えば、まず思い出すのは「十々」や「游玄亭」と言った老舗組。
「游玄亭」のオープンは1991年、バブルの最終期だったんですねえ。
2000年代に入ってからは「東海亭」、「うしごろ」などなど。
西麻布で焼肉。とは、なんともステキな響きなのですが、いずれも財布の中に1万円札が1枚では心もとなくて入店できないお店がほとんど。
しかしこちらの「ホルモン焼肉 西麻布 8 hachi」は、高級焼肉店が軒を連ねる西麻布界隈にありながらリーズナブルな価格帯で良質な肉を楽しめることで人気のお店。
この日はドリンク飲み放題が付いて6,000円(税込)と言うお値頃なコースを頂きました。
まずはお通しとしてたっぷりの野菜。
野菜のボリュームにびっくりです。
これから肉をたっぷり頂くので、これくらい野菜を用意してくれていると嬉しいですね。
調味料は牛骨のたれ、カレー塩、そしてノーマルなつけだれ。
焼きものの前にまずは肉刺し。
この日頂いた4種類の部位は、いずれもフレッシュ感が印象的。
ほんのりピンクに染まったセンマイのみずみずしさ、味わい深いハツなど、それぞれの部位のキャラクターが立っています。
上等な前菜で焼きものへの期待感が高まります。
焼きもののひと品目は定番の牛タンから…なのですが、この牛タンがちょっと変化球。
まずは七輪に乗せた昆布のうえで牛タンを軽く炙り、昆布の香りをタンに移します。
昆布から外し、こんどはさっと焼き色がつくまで炙り、牛骨のたれで頂きます。
最初は牛骨のたれのあじが舌に残り、ややしばらくしてからふわっと昆布の香りが広がります。
これ、おもしろい趣向ですね。
こちらは仕上げに軽くダイダイを絞り、柑橘のさわやかさをまとわせて。
続いてはテンション上がる2連発。
手前のトウガラシは赤身ならではの滋味が豊か。
繊細さと力強さ、バランスが良いですね。
ザブトンは七輪の上でサシが表面に溶け出したらさっと裏返し、焼きすぎないように注意して頂きます。
とろけるサシの甘く濃厚で、それでいて過度なしつこさはありません。
ホホ肉2種類の食べ比べ。
「ツラミ」などとも呼ばれる部位ですね。
そしてここでステーキが登場。
熟成をかけたステーキはスタッフの手でゆっくりと炭火で仕上げます。
表面に焼きが入るとなんとも言えない熟成香が立ち上ります。
焼きあがったステーキはスタッフの手でカットされテーブルへ。
芳醇なサシの風味と熟成香のコンビネーションにうっとり。
後半戦は内臓系が続きます。
こちらはカレー塩で風味を変えて頂きます。
ちょっと甘めのもみだれが豚サガリの味わいを上手に引き出しています。
ご飯欲しいなあ(笑)。
内臓系は鮮度と下処理の丁寧さが伺えるクオリティ。
気に入ったのがこのタレの風味。
味は濃いめ、甘さも強めなのですが、下世話になりすぎないギリギリのバランス感。このタレの勢いで食べさせちゃう感じですね。
〆めの炭水化物などはありませんが、これだけの品数を揃え、かついずれの料理も肉質は上等。部位ごとにきめ細やかに味付けを変化させている点にも好感が持てますね。
この内容で飲み放題が付いて6,000円(税込)と言うお値段はお値打ちと言えますね。
近いうちに再訪したい焼肉レストランです。
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・住所 東京都港区西麻布1-4-25
長寿庵 寿ビル 1階
・電話 03-3405-2915
・備考 金曜日・土曜日は27:30まで営業。
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