この日は仕事帰りに広尾へ。
広尾エリアでカフェと言えば、ぼく的に真っ先に思い浮かべるのが広尾ガーデンヒルズ下の「カフェ・デ・プレ」。
1993年のオープン以来、何度か店名や業態を変えつつも、老舗カフェとしてこの界隈のみならず多くのカフェマニアたちに愛されてきた「カフェ・デ・プレ」が惜しまれつつ閉店したのは2018年末。
内心この跡地にどのような店舗が入るのか心配していましたが、嬉しいことに「カフェ・デ・プレ」の後釜としてこの4月にオープンしたのは「カフェ・デ・プレ」と同じく「ひらまつ」グループの「ミケランジェロ」なのでした。
1階はカフェ、地下がトラットリアと言う「カフェ&トラットリア ミケランジェロ」、この日訪問したのは地下の「トラットリア ミケランジェロ」。
地下のトラットリアは温かみのあるテイストでまとめられたインテリア。
トラットリアの気安さのなかにも、どことなく広尾らしい上品な雰囲気が感じられる空間です。
それではさっそく料理のご紹介を。
こちらはストゥッツィキーノとして供されたブルスケッタ。
この盛合せもトラットリアらしく豪快。良いですね。
3種類とも美味でしたが、特に豚の尻肉を使うクラッテロの滋味豊かな味わいが印象的でした。
パスタは2種類頂きました。
「トレネッテ」は少し厚みのある平打ちのパスタ。
少しオイルの重さが気になりましたが、濃厚なジェノバペーストは満足感のある味わい。
ペスカトーレもボリューム感満点。
塩味しっかりめで魚介の旨味をシンプルに味わいます。
この日のセコンドには仔羊をチョイスしてみました。
良い意味でトラットリアらしい朴訥さを感じる料理。
奇を衒わず、ひたすらシンプル。それゆえに仔羊の味わいを余すところなく楽しめるひと皿です。
食後のカフェのポットには懐かしの「Café des près」の文字が。
往年の「カフェ・デ・プレ」ファン落涙です(笑)。
このドルチェも上質。
夏の夜には少し重めかな、と一瞬思ったのですが、頂いてみるとレモンの風味が爽やかさを醸し出していて、リッチさと軽やかさのバランスの良さに感服。
お会計はアルコール類を頂かなかったのでひとり6,000円ちょっと。
料理は安定感がありましたし、雰囲気も上々。
広尾と言うことを考えれば十分に満足できるコストパフォーマンスでした。
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・店名 トラットリア ミケランジェロ
・住所 東京都港区南麻布5-1-27
アジア福祉教育財団ビル 地下1階
・電話 03-3448-0643
・備考 特になし。
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この日は湿度の高い重たい空気をかきわけつつひさしぶりに東急プラザ銀座へ。
向かったのは東急プラザの4階にこの4月にオープンした台湾カフェ。
ここは前は「エスキス サンク」があった場所ですね。
「エスキス サンク」はまあまあ立派なお値段のお店でしたが、今回は一転若いひとでも入りやすいリーズナブルな価格帯のカフェになりました。
「小陽春」と名乗る台湾カフェはこの銀座の店舗がオープンしたあとに「アトレ松戸」にももう1店舗開業した模様。
今後多店舗展開をしていくのかもしれませんね。
台湾スイーツと台湾ドリンクがメインではありますが、ちょっとした食事メニューも用意されています。
台湾では魚介を用いた団子をスープや鍋で食べることが多くこの烏賊のすり身の団子「花枝丸(ホヮジーワン)」もポピュラーな食材。
魯肉飯(ルーローファン)とは、甘辛に煮込んだ豚肉と味付け玉子などをご飯の上にかけ、ちゃちゃっとかき込む台湾の定番の食堂メシですね。
最近この料理、日本でもずいぶんポピュラーになってきました(タピオカの知名度には遠く及びませんが)。
本場ではもっと小さな椀で供されることが普通ですが、日本ではこれひと皿で完結するようにボリュームも具材も立派な印象です。
盛付けも本場より見目麗しい感じですね。
お味はですね、フツーにウマいですよ。だって魯肉飯ってマズく作りようがないんだもん。
八角を効かせてもう少し本場感が出しても良いかと思いましたが、誰にでも受け入れられやすい味わいと言う意味ではこれくらいがちょうど良い頃合いなのかも。
銀座の一等地で手軽に気軽に頂ける台湾メシ、これ悪くないですね。
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・店名 小陽春
・住所 東京都中央区銀座5-2-1
東急プラザ銀座 4階
・電話 03-6280-6107
・備考 特になし。
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ことしも夏休みを御殿場高原で過ごしています。
昼間はクルマをいじり、ひぐらしが鳴く頃になると富士山を眺めながらサイクリング。
そんなのんびりした高原の夏休みでございます。
残念だったのは台風の接近でどうにも天候が不安定だったこと。ホント天気が読めない。
台風で予定していたスケジュールがキャンセルになってしまったので、せめて昼食くらいは豪勢にいきましょうか。
趣のある小径を進むと見えてくるのが…。
「神田きくかわ 御殿場店」。
「神田きくかわ」は、戦後間もない昭和22年創業の老舗鰻料理店。
東京の神田店、日比谷店、上野毛店のほか、なぜかここ御殿場に支店があります。
この御殿場店では新潟から移築したと言う古民家をリノベーションして店舗として使用しているそうで、なかなかに風情があって良い気分です。
鰻重は「イ」(3,800円)と「ロ」(5,100円)の2種類。
2016年に訪問した際は「イ」が3,250円、「ロ」が4,260円だったのでちょっと値上りしてしまいましたね。
「神田きくかわ」の鰻重と言えば、お重からはみだした大ぶりの鰻を折り返して収めた豪快なビジュアルが有名ですが、あれば「ロ」の鰻重なのです。とは言え、この「イ」の鰻重でも鰻のサイズはまずまず。
鰻は鰻自体の風味がやや乏しく、鰻を食すカタルシスに乏しい感は否めませんね。
まあ良質の鰻が払底している昨今、仕方ないところではあります。
たれは砂糖や味醂を使わず、れんげの蜂蜜の甘さを使って仕上げたもの。舌に甘みが残りますので、この味わいはちょっと好き嫌いがあるかもしれません。
「神田きくかわ 御殿場店」からの帰り、たまたま見つけてしまったのがこちらのカフェ。
「TIGRE BLANC」と書かれた看板には「Pancake cafe」と言う文字が添えられています。
雰囲気も良さそうですし、これは…入ってみるしかない。
30分前に鰻重を食べたばかりだけど(笑)。
「TIGRE BLANC(ティーグルブラン)」はフランス語で「白虎」。
実はこのカフェ、御殿場市、甲府市でラーメン店を展開する「白虎」グループの新業態店だそうで。
言われなければラーメン屋さんが経営母体とは思えない女子テイストのカフェです。
パンケーキはさほど厚みがなく、いわゆるふわふわ系リコッタ系のパンケーキではありません。
チーズの爽やかな酸味がベリー類の甘さを引き締めてこのコンビネーションは悪くないですね。
ただし鰻重後だったので、最後のほうはやや持てあまし気味でした(笑)。
食事系のパンケーキもありますので、次回は朝食を食べに行ってみたいですね。
この日は仕事帰りに虎ノ門へ。
実はその前日、仕事帰りに大汗かきながら大手町まで歩きまして、かの有名な肉そばの有名店「港屋2」を訪ねてみたわけですよ。
事前情報で、「星のや東京」のビルの1階にあるが、ほとんどのひとが店の場所を特定できずにウロウロ探し回る、と聞いていたのですが、いやいやいや、そんなわけはないでしょう、店の場所がわからないって、そんなことある?と高を括っていたのです。
結論から言いますと、恥ずかしながら「星のや東京」を2周回りましたね(笑)。
ホントわからない。入口が。
まあ、ぼく的には、ああいう趣向は人気店ゆえの悪ふざけに思えてならないのですが。
で、そうそう。肉そばね。「港屋2」の。
残念ながら毎日昼過ぎには売切れになっているようで、ぼくのようなビギナーが夕方にのこのこ出かけても口には入らないシロモノと言うことがわかりました。
それで、ですよ。
すっかり「肉そば」モードに入ってしまっていて、翌日にこちら、肉そばの人気店「肉そば ごん」を訪問したと言うわけです。。
「肉そば ごん」は「焼肉ジャンボ」やステーキ・ハンバーグの「ミート矢澤」を展開する株式会社ヤザワミートの手による新感覚の肉そば専門店です。
そばの前に前菜をひと品。
甘さを抑えたキリリとした味わい。
そしてこちらがお待ちかねの肉そば。
一昨年にも同じメニューを頂いたことがあるのですが、その際は1,210円だったので、ずいぶん値上りしてしまいました。
まあここ数年、都心のゴハンの価格はかなり上昇している感がありますので仕方がないと言えば仕方がないのですが。
「特製肉そばA」は肉(増量)、メンマ、味ネギがトッピングされて、生玉子もセットになります。
丼の底にたれが仕込まれていますので、頂く前にそばと肉、その他の具材をたれと良く和えて、すき焼きのように溶き玉子にくぐらせながら頂きます。
B級感はありますが、濃いめのたれの味わいが暑い夏の夜の気分に良く合いそうです。
しかし、ドリンクも入れるとお勘定は約3,000円。
麺類のお値段とするとちょっと高いですね。
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・店名 肉そば ごん
・住所 東京都港区西新橋2-13-3
西新橋2丁目ビル 1階
・電話 03-5501-2938
・備考 特になし。
・参考記事 2016年08月02日「虎ノ門 肉そば ごん」
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そしてまた別の日。
ちょっとした用事を丸の内で済ませたのですが、この暑いなか移動するのも面倒なので「KITTE」で夕飯を食べることにしたのです。
「KITTE」、ひさしぶりに訪問したら地下1階に「ラーメン激戦区 東京・丸の内」と言う一角ができていました。2019年3月5日(火)にオープンしたんだそうで。
5つの人気ラーメン店のなかから、ぼくがチョイスしたのはこちら。
「四川担担麺 阿吽」は湯島に本店を置く担担麺専門店。
東京一の担担麺と推すひともいるほどの人気店です。
担担麺は汁ありのものと、汁なしのもの、またこの季節は「冷やし担担麺」なるメニューも用意されています。
担担麺の「キモ」とも言える「辛さ」と「痺れ」については、それぞれ6段階でカスタマイズ可能。
「初めての方推奨」は「Level 2辛[辣油の辛さ2(小辛)、花椒の痺れ2]」とありましたが、ぼくは「辛さ2」、「痺れ3」でオーダしてみました。
いざ実食。
狙いはバッチリでマイルドな辛さですが、痺れ感はちゃんとあって、食べやすく、担担麺らしい刺激もあります。
本格的な「辛さ」と「刺激」にこだわった担担麺は人気が頷ける完成度。
ウマかったけど個人的には「175°deno担担麺」のほうが好きかな?
これはどちらが良い悪い、と言うわけではなく完全に「好み」の世界です。
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・住所 東京都千代田区丸の内2-7-2
JPタワーKITTE丸の内 地下1階 キッテグランシェ
・電話 080-4364-8949
・備考 特になし。
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先週末はひさしぶりに浅草橋へ。
お目当てはこちらのお店。
JR浅草橋駅の改札を出て「浅草」方面に歩くとすぐに見えてくるこの看板…。
「水新菜館(みずしんさいかん)」。です。
見た目は(看板がちょっと派手ですが)どこにでもある街場の「日本風大衆中華料理店」と言った風情なのですが、ちょっとマニアックな料理も食べられると言うことで人気のお店なのです。
それではさっそく料理の紹介を。愛想の良いマスターにオススメを聞きながらチョイスしてみました。
イベリコ豚を使った贅沢な叉焼。
口に入れるとふわっと溶けだす脂身が印象的。味わいもナチュラルで好感が持てます。
蒸し暑いこの季節にぴったりのピリリと刺激的なテイスト。
こちらはメニューにはありませんが、オススメの「裏メニュー」なんだそうでオーダ。
脱皮直後のバナメイエビを唐揚げにして香ばしい殻ごと頂きます。
点心類も行っときましょう。
こちらも「水新菜館」オススメのひと品。
そしてこちらが名物の焼きそば。
「水新菜館」を訪れるひとのほとんどがオーダするらしいので、行っときましょう。
味わいはちょっぴり甘さを強調したもの。
名物と聞いて期待度が高まりすぎていたせいか、個人的にはさほどこころ動かされることはありませんでしたが、わかりやすい味わいで人気があるのも頷けるひと皿でした。
料理は全体的に街場の「日本風大衆中華料理」と本格的な中国料理の中間地点と言ったところでしょうか。
言わば微妙な立ち位置ですが、この中途半端な立ち位置こそ「水新菜館」の存在意義なのかもしれません。
いかにも街場の大衆中華料理店と言う雰囲気の店で、「おっ」思わせるちょっとウマい料理。
このギャップ感が楽しいお店でした。
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・店名 水新菜館
・住所 東京都台東区浅草橋2-1-1
・電話 03-3861-0577
・備考 週末は予約したほうが良さそう。
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