昨夜は訳あって浅草で夕飯。
「餃子の王さま」で餃子でも頂いて帰ろうかと思ったのですが店の前に到着するとすっかり灯りが落ちています。
あれ?早じまいなのかな?
ん?そっか定休日かぁ。残念。
折悪しく雨脚も強くなってきたので、手っ取り早く近場の店に避難することに。
お?ここなんでどうでしょ?
「麻鳥」は昭和47年開店、もうすぐ創業半世紀となる釜飯専門店。
一般的には「老舗」と呼べるようなお店だと思うのですが、ここ浅草では創業50年なんてまだまだ青二才的ポジションなのかもしれませんね。
釜飯の前に串ものも頂きましょう。
焼鳥は伊達鶏を備長炭で焼き上げる本格派。
ちょっと火が入りすぎているきらいはありますが、しっかりとした肉質で鶏肉自体の旨味は十分。
その鶏肉の味わいを引き出すのはキリッとしたたれの風味。
ベタベタした甘さを感じさせないすっきりした風味です。
そして20分ほど待ってお待ちかねの釜飯とご対面。
この日ぼくがチョイスした釜飯はこちら。
「穴子の釜めし」は7月から9月までの季節のメニュー。
穴子は鮨のネタとしては一年を通して定番のものですが、一般的には旬は夏の初めから秋頃と言われています。
「旬のもの」と聞くとついつい「脂がのったもの」と連想しがちですが、穴子の場合はこの時期のものは脂が少なめ。
穴子は鰻と違いあっさりさっぱりとした風味を吉とするひとが多いようですね。
そして言うまでもないことですが、いくら具材が上等でも肝心の「めし」がウマくなければ釜めしの魅力は半減してしまいます。
その点「麻鳥」の釜めしに使われている米は新潟県産のコシヒカリ、味わいは魚沼産にも匹敵すると言われる下田村のものを使用。
穴子の独特の香りに、釜で程よく焦がされた「おこげ」の香りが相まって、食欲をそそるえも言われぬ香ばしさ。
日本に生まれて良かったと思う瞬間です。ちょっと大げさですけど。
下調べもせずふらりと入った店でしたが、結果的には大正解。
浅草の初夏の雰囲気を楽しみつつ頂く「穴子の釜めし」、なかなか上等な夕飯になりました。
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・店名 麻鳥
・住所 東京都台東区浅草1-31-2
・電話 03-3844-8527
・備考 特になし。
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久しぶりに外でお仕事だったので、帰宅途中に六本木に寄り道。
この3月にリニューアルオープンした六本木ヒルズノースタワー地下1階のレストランフロア、外出自粛期間にあたってしまい未訪問だったのですが、この日ようやく初訪問。
この場所、今では「六本木ヒルズノースタワー」と言うしゃれた名称に変わっていますが、六本木ヒルズ竣工前までは「東京日産本社ビル」と言う建物で、先日まで地下のレストランフロアにもそこはかとなくその当時の名残があったのですが、今回のリニューアルで見違えるように現代的な空間に変身を遂げていました。
なかなか楽しそうなレストランもオープンしていたのですが、そちらはまた今度訪問するとして…今夜は久しぶりにお気に入りのとんかつ屋さんに。
今回のリニューアルでもともとノースタワーにあった「豚組食堂」がお隣のメトロハットの地下2階に移転したのですが、こちらも移転後初訪問。
店内に入ると見慣れたカウンター。
配置も、木材も見覚えがありますので、もともとの店舗からそのまま移築したようですね。
とんかつの前に前菜をひと品。
これ、実はファンが多いメニュー。
表面を軽く炙ってから甘酢に漬けてあるのですが、独特の香りが癖になります。
そしてお待ちかねのとんかつ。
「スタンダード銘柄豚」を使ったロースかつ膳は、110gが1,400円、165gが1,850円、220gが2,250円。
この上には「プレミアム銘柄豚」もラインナップされていますが、ぼくのオススメはコストパフォーマンスに優れた「スタンダード銘柄豚」。
そしてポーションは断然220gがオススメ。
良い豚肉はある程度の厚みがあったほうがその旨味を堪能できると言うのがぼくの持論です。
この日の「スタンダード銘柄豚」は千葉県の「椿ポーク」。
いつもより少し味わいが淡白かな、と言う気もしましたが、きめ細やかな肉質とすっきりとした癖のない風味は「椿ポーク」ならではの美点。
衣はぼく好みの、少し荒々しさを残したザクッと気持ち良い食感。
太白ごま油と綿実油をブレンドしていると言う揚げ油は香ばしく、また必要以上の重さを感じさせません。
移転後初訪問でしたが、相変わらずのハイクオリティのとんかつに大満足でした。
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・店名 豚組食堂
・住所 東京都港区六本木6-4-1
六本木ヒルズメトロハット 地下2階
・電話 03-3408-6751
・備考 特になし。
・参考記事 2017年11月22日「六本木 豚組食堂」
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晴れたら久しぶりに出かけるつもりでいたのですが、あいにくの雨で予定がキャンセルになってしまった日曜日。
特にやることもなく…やることと言えば…メシ喰うくらい。ってことで向かったのは品川駅前、港南口。
ご存知の方はご存知と思いますが品川駅前と言えばオフィス街にして食不毛の地。
居酒屋、ファーストフード店、居酒屋、居酒屋…あとは狭いエリアに密集する焼肉店があるくらい。
しかしそんな食不毛の地、品川駅港南口にあって異彩を放つ中国料理店が一軒。
それがこちら。
目印は「大阪王将」の脇に置かれた立て看板。
「大阪王将」の脇のエレベータで7階に上がり、エレベータの扉が開くともうそこは店内。
「邦人式中華酒館HOI」は2000年に恵比寿にオープンした中国料理レストランで、この品川店は2014年にオープンした2号店となります。
メニューを眺めますと四川にルーツを持つ料理が多い印象ですが、ふかひれ料理などもラインナップされています。
「邦人式中華酒館」とは「日本人好みの中華ダイニング」の意だそうで、特に郷土色は追わず、日本人が好みそうな料理を取り揃えていると言うことなのでしょうね。
この日頂いたのはこちら。
「水煮羊肉」は大量の唐辛子、花椒などで香りを付けた油とスープで羊肉と野菜を煮込んだ四川料理。
どちらかと言うと牛肉を用いた「水煮牛肉」のほうがポピュラーですが「邦人式中華酒館HOI」では肉自体の旨味とスープの刺激のマッチングを重視して具材にラムの肩ロースを使うのが一押しとのこと。
それでは頂いてみましょう。
見た目は恐ろしいですが、味わいは尖りすぎることなく唐辛子の辛さも花椒の刺激も比較的マイルド。食べやすいバランスです。
このあたりのバランス感が「邦人式中華」を名乗るゆえんでしょうか。
味わいの強いラムもスパイシーなスープに良くマッチしています。
料理は本格的ですが、無理に本場感は追い求めず日本人好みにローカライズ。
これはこれでアリですね。
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・店名 邦人式中華酒館HOI 品川店
・住所 東京都港区港南2-2-2
フジビル 7階
・電話 03-6712-9700
・備考 特になし。
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この4月以降すっかり引きこもっているのですが、引きこもっていても腹は減りますし、腹が減ったならウマいものが食べたい。
と言うわけで、お世話になっているのがUber Eatsなどのデリバリーサービス。
有名なお店のものから、それほど有名ではないお店までいろいろ試してみたのですが、残念ながら期待外れに終わることがほとんど。なのでした。
聞くところによるとこの手のデリバリーサービス、デリバリープロバイダ側の取り分が多くてお店側の実入りが少ないそうで、コストダウンをせざるを得ない状況にあるのもある程度は理解しているつもりではあるのですが、そうは言っても、あまりにも手抜きの料理だったりコストパフォーマンスが悪い料理が届くと(特にそれが有名店であったりすると)がっかりです。
玉石混交の「石」が多いデリバリーサービス、逆に、期待以上の料理が届くとそのお店の心意気が感じられて嬉しくなってしまいますね。
今日はそんなデリバリー料理のなかでも、さすがと唸らされた逸品料理をご紹介したいと思います。
ご紹介するのはこのブログでも何度かとりあげている「焼肉にくがとう」の弁当。
「焼肉にくがとう」は2014年に人形町にオープンするや、またたく間に東京でも屈指の人気焼肉レストランとなった焼肉レストラン。
すでに店舗での営業を再開しているようですが、テイクアウト/デリバリーメニューも継続中。
この日頂いたのはこちら。
「赤身」にこだわる「焼肉にくがとう」らしく、ぜいたくに厚切りにした上質な赤身肉をふんだんに使った弁当です。
弁当箱の蓋をのけるとふわっと立ち上る力強く香ばしい牛肉の香り。
そして肉を噛みしめると厚切りに肉からじゅわっと染み出す旨味に富んだ肉汁。
そしてこのタレがまた絶妙。上質な肉の味わいの活かしつつ、ご飯にマッチする味わいに仕上がっています。
サイドディッシュもお店で頂く味わいのまま。
そしてもうひと品。
これがですね、実に良かったです。
蓋を開けると…。
こんな感じ。
どうでしょう?見るからにウマそうじゃないですか?
まあ言うなれば「牛丼」って日本のファーストフードじゃないですか。
決してお上品な料理ではない。でも、上等な牛肉を使い、ナチュラルな味つけで丁寧に作るとこんなにウマくなるんだ!と言うちょっとした驚きが楽しめる丼です。
そしてお値段、なんとたったの1,000円。こちらも驚きです。
牛肉は切落し的にさまざまな部位を用いているようですが、それがまた食感の違いを味わうことができて楽しいのです。
別の機会にもこの牛丼をオーダしたのですが、その時はもう少し「つゆだく」なバージョンにマイナーチェンジされていました。はい、どちらのバージョンもウマかったですよ。
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・住所 東京都港区芝5-12-7
カゾール三田 1階
・電話 03-6435-2983
・備考 テイクアウト/デリバリーメニューは「Uber Eats」、「ヒトサラ」などでオーダできます。
・参考記事 2019年12月03日「田町 焼肉にくがとう33895 田町・三田店」
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