しばらく巣籠り生活が長引きそうな雰囲気なので、過去に撮りためた写真をのんびり紹介していきたいと思います。
この日は麻布界隈に用事があり、ちょうど昼どきだったので麻布十番の商店街でランチを頂くことに。
訪れたのは麻布十番商店街のなかの老舗焼肉レストラン「三幸園」。
ぼくが知る限り麻布十番で最古の焼肉店は1965年ころ創業(諸説あり)の「永来亭」。
で、その次に古いとなるとこの「三幸園」あたりでしょうか。
麻布十番という土地柄でしょうか「三幸園」には芸能関係者の来店も多いらしく、エントランス入ってすぐのポスターには吉永小百合さんのサイン。
そう言えば芸能界の重鎮であったJさんも生前ご贔屓にしていたのがこの店だったそうで。
あのアイドルグループのメンバーも「Youたち『嵐』だよ」と自分たちのグループ名をJさんから初めて聞かされたのがこの店だったとか。
- ランチサラダ(300円)
こちらはオプションのサラダ。
このサラダが良いのです。
いかにも「昔の焼肉店のサラダ」って感じで。王道の良さってありますよね。
さて。「三幸園」でランチタイムに何を食べるか。
メニューを眺めるまでもなく、こころは決まっています。
- 大盛焼肉丼(1,300円)
ここ10年くらい、ランチタイムに「大盛り」をオーダすることなんてなかったのですが(カロリーが気になりますし、そもそもそれほど腹ペコでないので)、ひさしぶりの「三幸園」の焼肉丼にこころが踊り、ついつい「大盛り」、行ってしまいました。
「ひさしぶり」と書きましたが、どれくらい「ひさしぶり」かと言いますと、おおよそ40年ぶりくらい。
自分で書いていてびっくりしますけど(笑)。
ご幼少の砌(みぎり)、いまよりずっと腹ペコだったころに食べてそのウマさに感動した記憶があって、時おりそんなことを思い出してひさしぶりに食べたいなあ、なんて思っていたのですが、ほら、こどものときに食べたものって、想い出のなかに留めておいたほうが良いこともあるじゃないですか。
食べものだけではなく、いろいろなことに言えることかもしれませんが、経験値を積むことの功罪とでも言いましょうか、おとなになると感動したりドキドキすることが少なくなります。
「子どものころのオレってこんなものウマいと思っていたんだ」なんてがっかりしたら、それは少し寂しいことですもんね。
40年ぶりに頂く「三幸園の焼肉丼」。
ビジュアルは淡い記憶のなかの「三幸園の焼肉丼」の通り。
ご飯の上には細切れの牛肉がどっさり。ああ、そうそう、たまごスープ。これも付いていたな。
ひと口頂いた焼肉丼…この場合は「頂く」なんて感じではなく「掻っ込む」って感じかな…あ、やっぱりウマいね、これ。
懐かしさバイアスを抜きにして、いま真っさらな気持ちで頂いても、きっとウマいと言うと思います。
味付けは甘辛。バランスで言うと「甘さ」が勝った「甘辛」の味わい。
甘辛の味って「甘さ」と「辛さ」、どちらが勝っていてもダメなのですが、その意味でいうとこの「焼肉丼」の味わいは破調と言いますか、バランスが崩れているのですが、不思議とこれが癖になる味わい。ぎりぎりクドくならない味わいなんですよね。
ランチタイムにも焼肉が用意されていますが、初めてのかたはまずは「焼肉丼」から試して頂きたいと思います。腹ペコのときに食べるとウマいよ。
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・店名 三幸園
・住所 東京都港区麻布十番1-8-7
・電話 03-3585-6306
・備考 焼肉丼は平日のみのメニューです。
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