土曜日はちょっとした用事で秋葉原へ。
ちょうど昼どきだったので、少し足を延ばして上野広小路まで昼食に出かけたのでした。
ぼくのなかで上野広小路グルメと言えばまずはとんかつ。
ぼくはとんかつと言う料理が大好きなのですが、その原点とも言えるとんかつ屋さんが上野広小路の「井泉」。
亡くなったぼくの父親もとんかつが好きだったのですが、その父親が連れて行ってくれたのが「井泉」だったのです。
とんかつ自体の味わいもさることながら、下町の老舗情緒に溢れる店構え、店内の雰囲気、あれがいいんですよね。
そしてとんかつ好きの父親が良く言っていたのが、御徒町には「井泉」のほかに「蓬莱屋」と言うとんかつ屋があって、ちょっと高いんだけどそこのひれかつもウマいんだよな、と言うことでした。
そのことばがずっと印象に残っていて、「蓬莱屋」にもいつか行きたいいつか行きたいと思ってはいたのですが、上野広小路に来るとついつい足は「井泉」のほうに向かってしまって、結局ずっと行けずじまいだったのです。
そしてようやくこの日は意を決して「蓬莱屋」へ。
それにしてもどうですこの店構え。昭和の風景って感じがたまりません。
そう言えば映画監督の小津安二郎氏も「蓬莱屋」のファンだったそうですが、いかにも小津安二郎氏が好みそうな風景です。
暖簾をくぐり引き戸を開けるとそこはすぐ鉤の手になったカウンター席。こぢんまりした店内です。
13時過ぎですが土曜日のせいでしょうか、かなりの混み具合です。
お品書きはいたってシンプルで、ひれかつ(3,300円・税込)、一口かつ(3,300円・税込)、串かつ(2,200円・税込)、そして一口かつと串かつを御膳にした「東京物語御膳」(2,800円・税込)の4種類。
お品書きにロースかつが無いとんかつ屋さん、珍しいですよね。
この日は丸の内でちょっとした買物を済ませてから、人づてに評判を聞いて行ってみたかったスリランカ料理レストランを訪問。
訪れたのは五反田。
五反田駅西口を出て、目黒川に沿って目黒方面へ。
「ミート矢澤」の前を通り過ぎて首都高目黒線にぶつかって右折すると、鼻腔をくすぐる異国の香り。
看板を確認するまでもなく、ここがお目当のレストランであることがわかりました。
看板には「スリランカ食堂」、「Maido ohkini Sri Lanka Syokudou」と書かれていますが、正式な店名は「アラリヤランカ」と言います。
店頭にメニューが貼り出されていたので入店前にチェック。
この日はちょっとした記念でたまには豪勢なランチを食べようと言うことになったのです。
食事のあとは新宿に用事があり、そのため新宿付近でレストランを探したのですが、これが意外に難問。
そう言えば「ミッシェル・トロワグロ」があるじゃん。と思って調べてみたらなんと一昨年末に閉店しちゃっていたのですね。残念。
そうだ、新宿に限定するから選択肢が少ないんだな。代々木まで候補を広げると…あるじゃないですか。
あの名店が。
そんなわけで訪問したのは「レストランキノシタ」。
ずっと前からいちどは訪問したいと思っていたのですが、代々木と言うロケーションがぼくの行動範囲から外れていることや、人気のあまり予約が取りづらいこと、あと、木下和彦シェフ、ちょっと怖そうだし…って感じで、この日まで訪問がかなわなかったレストランです。
ランチは2,500円、4,000円、5,300円、そして8,500円と4種類のコースとなります。
この日はちょっとしたお祝いですし、せっかくなので8,500円のMenu Cをチョイスしてみました。
先日の「荒木町たつや」に続き本格的な外食第2弾と言うことで、この夜は大崎へ。
訪問したのは「レストラン アロム」。
住所は品川区北品川。大崎駅から目黒川を渡り御殿山のふもとあたり、といったエリアです。
ガラス張りのファサードからは美しくワインボトルがディスプレイされたウォークインワインセラーが見え、とてもスタイリッシュな印象を受けますが、扉の横の飾り窓にはなぜかデザイン性皆無のフォントで「レストラン アロム」と印刷された「額」が掲げられています。
あとで知ったのですがワインセラー部はワインのインポータである株式会社ヴィノラムが経営するワインショップ「アロムヴェール」で、レストランはこのセラーを通った奥のスペース。
店舗の外には「アロムヴェール」の看板しか有りませんので、レストランの入口がわかりづらいゆえの「額」なんでしょうけど、それにしても、ねえ。
「レストラン アロム」はもともと神楽坂に有ったフレンチレストランで、経営母体は株式会社ヴィノラム。
この大崎の現在の店舗には2年ほど前に移転されたとのこと。
この大崎の店舗の場所には同じく株式会社ヴィノラムが経営する「ラ・クール・ド・コンマ」と言うフレンチレストランがあり、両者が入れ替わるかたちで移転したと言うわけですね。
ファサードは妙な「額」以外はスタイリッシュですが、インテリアはファミレスライクで(これはどうか毒舌と思わないで頂きたい。このレストランを訪問した別のかたのブログにもそのように書かれていました)、椅子についてはもしかしたらファミレスのほうが掛け心地が良いかもしれないってくらいの代物。
長時間腰掛けることになるのですから、飲食店にとって椅子ってとっても大事だと思うのですが、椅子のチョイスに手抜き、コストダウンが見えると残念な気持ちになります。
高けりゃ良いってものではないのですが、往々にして安モノの椅子は臀部から大腿部の面圧が適切に分散されず血行が悪くなったり腰に負担が掛かったりするのです。
…なんの話でしたっけ?
そうそう「レストラン アロム」のお話でした。
ぼくにとってはこの日が初訪問だったのですが、訪問前にちょっとインターネットで検索して驚いたのです。と言うのも、この「レストラン アロム」の支配人は岡部一己氏ではありませんか。
岡部氏の名前はフレンチ好きのかたなら一度や二度は聞いたことが有るかと思います。麹町の名店「オー グー ドゥ ジュール」のオーナにして支配人だったかた。日本一のサービスなんて言われていたかたですね。
しかしぼくは過去にちょっと因縁がありまして、もう20年近くも前のことですが、氏に直々にクレームをつけたことがあったのです。
その夜はぼくにとっては大事なお客様をもてなす席で、たしか「オー グー ドゥ ジュール」の初訪問日だったと記憶しています。
しかしその日は岡部氏にとってはもっと大事であろう常連客らしきテーブルがあり、かつ、ぼくたちのテーブルは割と下戸なメンバーが集まってしまったり(これはぼくのリサーチミスで、下戸なメンバーが多かったらもっと別のレストランのチョイスをすべきだったと思います)、そのうちのひとりが大遅刻すると言うアクシデントがあったりとして、氏としてもサービスするに値する客では無いと思われたのでしょう、ぼくたちのテーブルはほとんどほったらかされ、料理の説明も無く、まあまあヒドい扱いを受けたのでした。
で、翌日ぼくは氏に電話を掛け、30分ほどもネチネチとクレームを入れたのです。
確か「日本一のサービスだかなんだか知らねーけど天狗になってんだろ。初心を思い出したほうがいいぞ」みたいなことを言った記憶があります。
思い返すとぼくもまあまあヒドいこと言ってますよね(笑)。
だいぶイヤな感じだったと思います。
氏としてはおそらく、こいつメンドくさいから謝らないと何時間でも電話切らないぞ、と思ったのでしょうね、内心どう思われたかは知りませんが、いちおう形式上は謝罪してくれたので、ぼくもこの件については水に流すことにして、その後は日本橋の支店「オー グー ドゥ ジュール メルヴェイユ」をしばしば訪問したりしたものでした。
日本橋の「オー グー ドゥ ジュール メルヴェイユ」は現在「ラペ」の松本シェフが作る料理のクオリティが素晴らしく、とても良いレストランでした。
…とても良いレストラン「でした」?
そうなんです。
その後「オー グー ドゥ ジュール」グループは新丸ビルに支店を出したりと飛ぶ鳥も落とす勢いで業容を拡大していったのですが、吉兆創業者の湯木貞一氏の「料理屋と屏風は広げすぎると倒れる」と言うヤツでしょうか、2016年に経営破綻してしまいました(そのあたりの経緯はこちらに詳しく書かれています)。
そんな思い出のある岡部氏ですが、お目に掛かるのは実に十数年ぶり。
氏もいろいろたいへんな時期があったようですがお元気そうで安心しました。
ようやく緊急事態宣言も明け、ほんとうにひさしぶりに友人たちと外食に出掛けたのでした。
向かったのは荒木町。
駅で言いますと曙橋と四谷三丁目の間に位置するあたりですね。
自動車がひしめきあう新宿通りから坂を下ればそこは無数の看板に明りが灯る酒と料理の街。かつては花街だったと言う風情をそこはかとなく感じる、趣のある街並みです。
この日訪れたのは初訪問となる「荒木町たつや」。
8席のカウンター席は予約で数ヶ月先まで埋まっていると言うプラチナシート。
ぼくも人並みにいわゆる予約困難店などと呼ばれる飲食店に行ってみたいと言う気持ちは有るのですが、なにせ根がものぐさなものですから、実際に電話を掛けまくったり予約のためだけに店を訪問したり、と言った行動がなかなかできません。
この日もグルメな友人がだいぶ前に予約してくれていたお席におじゃましたのでした。ありがたや。
「荒木町たつや」は2021年のミシュランガイドでも一つ星を獲得。
こちとらミシュランガイドに掲載されたからと言って訪問の際に気負うことはありませんが、ご主人の石山竜也氏がかの名店「神楽坂石かわ」一派の出身との事前情報に襟を正す思いで暖簾をくぐったのでした。
この日は乗換えで大井町で下車。
夕飯にはちょっと早い時間帯だったのですが、昼食を食べていなかったので遅めの昼食兼早めの夕飯と言うことで大井町で食事をすることにしたのです。
区民会館「きゅりあん」の裏手にある古めかしい洋食屋さんの「プロヴァンス」にでも行こうかな、と思っていたのですが…。
あれ?
いつの間にか「たれ山」が大井町にできてますね。
「プロヴァンス」の洋食も良いけど…今日はせっかくなので「たれ山」の焼肉にしましょう、最近焼肉食べてなかったし。
相も変わらずの緊急事態宣言下で外食もままならない毎日ですが、なんとか元気に生きています。
新型コロナウィルスの流行とは関係なく、ここ数年よく思っていたのですが、行きたいお店には気になったときにすぐ行くべき、なんですよね。
いつか行きたいな。と思いつつも、懐具合だったり、タイミングだったり、その他諸条件が折り合わず訪問の機会を逸したまま月日は流れ、そしてあるとき不意に目にする閉店のお知らせ。
なんとも言えない喪失感、寂寥感にとらわれることになるのです。
ましてやこのコロナ禍。こんな状況があと何ヶ月続くのか、何年続くのかぼくにはさっぱり見当が付きませんが、廃業や閉店を決意する飲食店がますます増えることは容易に想像できます。
悔いのないよう一食一食を大切にしたいものですが、20時閉店ってのはどうにかなりませんかね…。
この日は大崎で打合せを済ませたあと、この界隈の飲食店に詳しいグルメな友人が教えてくれたお店を訪問。
それがこちら。
百反通りの大崎と戸越のちょうど中間点あたりに見えてくる「焼いた餃子と白いめし」と書かれた看板が目印の「餃子とめしの包琳(ぱおりん)」。
実はこの場所、つけ麺好きなら知らない者はいないであろう有名店「六厘舎」の旧本店跡地。
「餃子とめしの包琳」は「六厘舎」の経営母体である株式会社松富士食品が手がける新業態店なのです。
先日、例のワクチンの接種を済ませてきたのですが、接種の前日、既に接種を済ませていたかたに、なにか気をつけることってあります??と軽い気持ちで訊いたところ、返ってきたのは「最後の晩餐になるかもしれないから今夜はおいしいものを食べて帰ってね(ニッコリ)」と言うナイスなアドバイス。
スティーヴ・ジョブズの有名なスピーチの中に“If you live each day as if it was your last, someday you'll most certainly be right”(毎日をそれが人生最後の一日だと思って生きれば、いつかその通りになるだろう)と言う一節がありますが、こんな時代に生きているとそのことばの重みに改めて気付かされます。
一日一日をたいせつに、一食一食をたいせつに。
忙しいとそんな気持ちをすぐに忘れてしまうんですけどね。
そんなわけで後輩に仕事を押し付け、早めにオフィスを抜け出して向かったのは日本橋室町。
昨日はちょっとした用事があり昼どきに銀座へ。
銀座界隈は仕事がらしょっちゅう通ることは通るのですが、それはたいてい平日の夜なので、昼間の銀座はひさしぶり。
ちょっとびっくりしたのはその人出の多さ。
緊急事態宣言が解除され、さらにデパートも夏のセールが始まっていたりと言うこともあるのでしょうね、だいぶひとが戻っている印象が強い日曜日の銀座です。
で、打合せを兼ねてランチと言う予定だったので、ちょっと豪勢にビステッカでも食べようかと店は目星を付けておいたのですが、残念ながら当日では予約ができず路線変更でこちらに。
「西洋料理 三笠會館GINZA 1925 三越銀座店」。
「会館」じゃないですからね、「會館」ですから。
由緒正しさ感が伝わります。
あいかわらず外食もままならない日々が続いていますが、この日は所用で浜松へ。
観光で訪問したわけではないのですが、せっかくなので昼食に鰻を食べようか、と思いついたのです。
そこで浜松に詳しいグルメな友人にメッセージを送ると、3秒後に浜松で鰻を食べるなら浜名湖がオススメ、とアドバイスが返ってきました。
幸い時間はたっぷり有るので、往復40km、鰻を求めて浜名湖まで脚を延ばすことにしたのです。
グルメな友人のオススメは2店。
まずは「炭焼うなぎ 加茂」。
検索すると名店の誉れ高い有名店のようですが、かなり早めの時刻から行列し売切れてしまうこともあると言う情報。
もう1店舗は「うなぎ処 勝美 三ケ日本店」。
こちらは浜名湖と猪鼻湖(いのはなこ)の境に掛かる瀬戸橋のたもとにある人気店です。
しばし悩みましたが、確実に鰻を食すことを重視し「うなぎ処 勝美 三ケ日本店」を訪問してみました。
緊急事態宣言も解除されたのでひさしぶりに外で夕飯を食べてから帰宅することにしたのです。
途中下車したのは麻布十番。
緊急事態宣言は解除されたものの、ひと通りは少なくちょっと活気が無い麻布十番です。
この日は緊急事態宣言発令前に見つけてちょっと気になっていたお店を訪問することに。
それがこちら。
老舗焼肉レストランの「三幸園」のご近所にある「麺Cuisine麻布邸」。
ウェブサイトの説明に「麺Cuisine麻布邸は、『パスタ』のようにおしゃれでなく、『ラーメン』のように様々な変化にはどこか乏しく、『おそば』よりもダイエットに不向きと勘違いされている『うどん』にフォーカスし、うどんの新しい可能性を提案するCuisineです」とある通り、新しいスタイルの「うどん」屋さんでございます。
この日は昼すぎに銀座に予定が有り、それならば、と言うわけでちょっと行ってみたかったしゃぶしゃぶ屋さんへ。
なんでもランチでは和牛のお重がリーズナブルに楽しめると聞いて馳せ参じたのですが、正午過ぎたばかりと言うのにすでに店に通じる通路には長蛇の列。
基本ヒマ人のぼくですが、こんな行列に付き合っていてはさすがにこの後の予定に響きますので、泣く泣く和牛は諦め別の店を探すことにしたのです。
とりあえず近場のイグジットメルサのレストランフロアでランチが食べられそうなお店を探し、この日のランチは7階の「ロシア料理レストラン ロゴスキー」で頂くことにしたのです。
あいかわらずの緊急事態宣言で外食もままならない日々が続いていますが、この日は春みたいなまばゆい陽光に誘われて天王洲アイルを散策。
いつも通り「breadworks」でパンでも買って帰ろうか、と思い運河沿いを歩いていると、どこからか肉を焼いている香ばしい匂いが漂ってきます。
最近テイクアウトものやデリバリーものばかり食べていて、調理する際の音や香り、そう言ったライブ感にはほんとご無沙汰だったので、鼻孔をくすぐる食べものの香りと言うのは久しぶりで新鮮な刺激です。
パンの購入は後まわしにして、思わず匂いの発生源の特定をするために調査を開始(笑)。
この日の天王洲アイルでは「ART MARKET TENNOZ 2021」と言うアートイベントが開催されていて、運河沿いもたいへんな賑わい。
キッチンカーも何台か出店していて、例の香りは天王洲アイルの常設のレストランではなく、これらのキッチンカーから発せられているようです。
あけましておめでとうございます。と言うタイミングでもないのですが、年明けそうそう関東に再び緊急事態宣言が発令されたことですっかり外食の機会が減ってしまい、このブログがことし初のブログでございます。
あの20時閉店ってのはホントぼくのように外食に頼りっきりのサラリーマンにとっては弱ってしまう規制でして。
帰宅してから自炊しろよ?とか、仕事の合間に夕飯行けよ?とかいろいろご意見も有るかとは思うのですが、なんと言うか、仕事を毎日毎日なんとかやっつけて、帰宅する前にホッとした気分で夕飯を頂くってのがサードプレイス的な息抜き、ストレス発散だったのですよね。
まあこのご時世、そんな愚痴を言っていても始まりませんので、自由に外食が楽しめる日が再びやってくることを夢見つつ前向きに生きていきたいと思う2021年でございます。
で、本日のブログは緊急事態宣言突入前に訪問したお店をご紹介。
場所は品川駅から京急でひと駅。北品川。
この夜訪れたのは北品川商店街にある焼肉店「もんもん」。
都心の繁華街で頂いたらお財布の中身がちょっと気になってしまうような上質な焼肉が下町価格で楽しめることで地元民に大人気の焼肉店です。