この前の土曜日はちょっとした用事で自転車で都立大学なる街へ。
猛暑のなか自転車に乗ると言うのも阿呆のようですが個人的には意外に好きで。
自転車、良いですね。
ちょっと気になるスポットがあったらすぐに立ち寄れますから。こちらの写真は碑文谷の「すずめのお宿緑地公園」にて撮影。
古民家見学もできたりして。地味に楽しいです(笑)。
さて。
用事を済ませて遅めの昼食兼早めの夕食を頂くために訪問したのがこちら。
自由が丘駅前の「自由が丘デパート」の2階にあるとんかつ店、「味の一番」。
「自由が丘デパート」は1953年開業。
「味の一番」も「自由が丘デパート」開業とほぼ同時期のオープンですから、65年ほどの歴史を誇る老舗と言うことになります。
店内のBGMはテレビから流れる野球中継。
なんかこの昭和な感じが良いですなあ。
まずは前菜(笑)。
そしてこの日のメインはこちら。
「並」の定食が1,200円。なのでここは迷わず「上」でしょう。
しかし「上」とは言うものの、豚肉の厚みはさほどでもなく、ルックス、ボリューム感的には「上」物感は伝わってきません。
それならば、と、ひと切れとんかつを頂いてみたのですが、豚肉のクオリティは悪くはないものの特段良いとも思えずこちらも普通。
ちょっと残念だったのは揚げ油。
ラードが強めでそれはそれで良いのですが、だいぶ「疲れ気味」の風味で、あと味がよろしくありません。
老舗でかつては行列ができるほどの人気店だったそうですが、往年の味わいは望めず、と言ったところでしょうか。
先週末は「神楽坂まつり」で賑わう神楽坂へ。
「神楽坂まつり」の名物は阿波踊り。
金曜日・土曜日合わせて延べ45連が踊りを披露するそうで、沿道も阿波踊りを鑑賞するひとびとでたいへんな人出でした。
しかしぼくたちがこの日神楽坂を訪れた目的は阿波踊りではなくて、こちら。
「たれ焼肉のんき 神楽坂店」。
「たれ焼肉のんき」は2018年10月にオープンした「たれ焼肉」が楽しめる焼肉店。
「大阪の下町文化の町焼肉がコンセプトのお店」と語り、キャッチフレーズには「トレンドを逆行!メニューは【赤】と【白】とタン塩のみ!炊き立てのご飯と共に」とあります。
浜松町の支店はこの2月に訪問したのですが、もともと「たれ焼肉」好きのぼくにササる焼肉店だったので再訪の機会を狙っていたのです。
コースもありますが、本日はアラカルトでチョイスしてみました。
焼き物はこちらから。
厚切りでしっかりとしたタンの旨味が楽しめる上等なタン塩。
前に浜松町の支店で頂いたときは少し塩気が強すぎるような印象があったのですが、この日はさほど気にならず。季節の違いで受ける印象が違ったのかもしれませんね。
タンはもう一種。
こちらはおろしニンニクと刻みニンニクとごま油をまぶした牛タン。
ちょっと変化球ですけど、なかなか良いですね。アリです。
そしてお待ちかねのヤツ。
「赤」は精肉系のたれ焼肉。
赤身の強い部位からサシの入った部位まで5〜6種類の部位の豪快な盛合せです。
たれの味は濃いめ、甘さも濃いめ。
でもこのタレの濃さ、甘さがね、良いのです。ご飯といっしょに頂くと。
注文を受けてから土鍋で炊き上げるご飯はふっくらつやつや。
なんならタレとご飯だけでもいけますよ?
ホルモン系も行っときます?
内臓系もしっかりめのタレ風味。
焼き網の上でこんがりと燻されたタレが香ばしく食欲がそそられます。
低温調理されたレバユッケは深谷の「宝玉」と言うブランド卵を絡めて頂きます。
濃厚な卵の味わいがレバーの旨味に絡み合いレバー好きにはたまらない風味。
まずまず腹いっぱいに頂いてまずまず飲んでお会計は6,000円程度。コストパフォーマンスは上々です。
「たれ焼肉」好きのかたにオススメしたい焼肉店です。
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・店名 たれ焼肉のんき 神楽坂店
・住所 東京都新宿区神楽坂3-6-44
神楽坂TK ビル 1階
・電話 050-5596-4069
・備考 特になし。
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昨日は仕事帰りに新橋へ。
ちょうどこの夜は「新橋こいち祭」なるイベントが開催されていて駅前はたいへんな人出でした。
それにしても蒸し暑い。
梅雨明けはまだだそうですが、もうすぐ本格的な夏が到来することを予感させる湿った熱い新橋の空気をかき分け、向かったのがこちら。
「新橋 うなぎのお宿」。
近ごろは鰻の値段が高騰し、気軽に鰻を食すことができなくなりました。
初めて訪問する鰻屋だと、暖簾をくぐる前に、グルメサイトで予算を確認し、さらに自分の財布の中身も確認しておそるおそる、と言う感じになります。
しかし、ここ「新橋 うなぎのお宿」はいまどきとしてはたいへんリーズナブルなお値段で鰻を頂くことができちゃうのです。
なぜなら「新橋 うなぎのお宿」の経営母体は静岡県の鰻問屋「駿河淡水」。
鰻を2/3尾分使った鰻重の「お宿」が2,500円(税込)、鰻を一尾まるまる使った鰻重の「大富士」が3,500円と鰻問屋直送と言うアドバンテージを活かしたお求め安いお値段となっています。
新橋と言う土地柄、夜は食事よりも居酒屋的に使う客層がメインです。
ぼくのように鰻重だけと言う客はあまり歓迎されないようで、席はほかにも空いているものの、あまり落ち着かないカウンターの端に案内されてしまいました。
まあせっかくですから一尾いっておきましょうかね。
お重いっぱいに、ご飯を覆い尽くすように並べられた鰻の蒲焼き。ボリューム感はありますね。
まずは鰻をひと口。
外側は強めに炙られていますが、芯はやや緩めの焼き加減。ふんわり、と言う感じではありません。
江戸前鮨の名店である「神田鶴八」の初代が書いた「神田鶴八鮨ばなし」のなかに、穴子の味付けは「甘さを感じるようではいけないし、からさを感じるようでもいけない」と言う一節があって、なるほどと思ったものですが、鰻の味付けに関しても大事なポイントは同様かと思います。
甘すぎず、辛すぎず、また、濃すぎず、薄すぎずと言うタレのバランスが要諦な訳ですが、「新橋 うなぎのお宿」のそれは、ぼくの好みからするとだいぶ辛めに振れたバランスでした。
多少気になる点があるとは言え、まあいまどきこのおおぶりな鰻を使った鰻重が3,500円(税込)。人気があるのも頷けます。
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・店名 新橋 うなぎのお宿
・住所 東京都港区新橋3-3-4
駒倉ビル 1階
・電話 090-3858-8123
・備考 特になし。
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この日は友人の誕生日のお祝いで表参道へ。
表参道交差点から根津美術館方面に歩き最初の信号で左手へ。
やがて隈研吾設計の外観が異彩を放つ台湾発のパイナップルケーキ専門店「サニーヒルズ」が見えてきますが、「サニーヒルズ」を通り越してしばし歩くと…。
「L'AS(ラス)」は麻布十番の「カラペティ バトゥバ!」でシェフを務めていた兼子大輔氏が2012年に青山の骨董通りにオープンしたフレンチレストラン。
ほどなくして予約が取れない人気レストランとなり、翌2013年には現在の場所に移転し現在に到ります。
この日は17時からと言う早めのスタートのディナーでしたが、店内はほぼ満席、あいかわらずの人気っぷりでした。
前回訪問したのは移転前の2013年2月のことだったので、実に約6年半ぶりの再訪となりました。
料理は5,000円(+席料500円)のおまかせコースのみと言うシンプルなスタイルです。
それではさっそく料理のご紹介を。
西瓜の甘みを梅干しの塩味がキュッと引き締めるさっぱりとしたスープ。
夕刻の空気の蒸し暑さを和らげてくれるような清涼感があります。
そしておなじみのコレ。
封を開けると例のアレ(笑)。
ハーゲンダッツの「クリスピーサンド」を模した小判形の生地にフォアグラ。
アクセントのオレンジの甘酸っぱさも良いですね。
次にテーブルにサーブされたのは千葉県八街産のビーツ。
ビーツと言うと紫がかった赤い色合いのものを思い浮かべますが、オレンジ色や黄色のビーツもあるのですね。
このビーツはサラダ仕立てにして頂きます。
ビーツの優しい甘さと鮮やかな色彩。舌と目で楽しむサラダですね。
カリフラワーを丸ごとローストしたインパクトあるひと皿。
「チミチュリソース」とはパセリ、ニンニク、オリーブオイル、白ワインビネガーなどから作られる南米発祥のソース。
フレンチと言うよりは地中海の風を感じるようなパワフルな料理です。
リングイネにソースを絡めただけの、具材をいっさい除いたシンプルこの上ないパスタ料理。
しかしひと口頂くと、芳醇なオマール海老の旨味に口中が支配されます。
質素に見えて、実はとても贅沢なひと皿。ユニークなアプローチですね。
お待ちかねのメインディッシュ。
この日のメインディッシュは柔らかな牛ヒレ肉を塩釜焼きにすることで、さらにしっとりと繊細に仕上げたひと皿。
さっぱりした牛ヒレ肉ですが、熟成をかけることで深みのある旨味を引き出しています。
ソースはキリッとした酸味が印象的です。
こちらはコースに追加した食後のチーズ(+500円)。
この日はマスカルポーネに蜂蜜とオリーブオイル、岩塩。
ミントを使ったさっぱりとしたグラニテ。
夏にふさわしい清涼感のあるデセールの盛合せ。
セミフレッドには昔懐かし当たり棒(笑)。
実際にぼくの友人の木の棒は「当たり」でした。スタッフに伝えればもう1本もらえたかもしれません(笑)。
もちろんふざけているだけではなく、いずれのデセールもシンプルではありますがセンス良く美味。
料理はいずれも軽やかなテイストの中にもしっかりした芯が感じられるクオリティの高いもの。
コストパフォーマンスにももちろん大満足のディナーでした。
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・店名 L'AS
・住所 東京都港区南青山4-16-3
南青山コトリビル 1階
・電話 080-3310-4058
・備考 インターネット予約が便利です。
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それでは前回のブログの続きで「にくの会」、後半の料理をご紹介したいと思います。
【肉の芸術品の異名の黒毛和牛】
【モーツァルトを聴いて育った牛】
俗に「日本三大和牛」と呼ばれる牛たちがいまして。
滋賀の「近江牛」、岩手の「前沢牛」、山形の「米沢牛」、そして言わずと知れた、三重の「松坂牛」と兵庫の「神戸ビーフ」。
このあたりが「日本三大和牛」と呼ばれる銘柄だそうです。
「三大」なのに5銘柄ありますが、どうもこの「日本三大和牛」、公な定義はないそうで、この5種のうちから3種をセレクトし、そのときどき、地域地域で「日本最大和牛」と定義されるそうです。
そのようなわけで、どの銘柄が「日本三大和牛」であるかは諸説あるわけですが、「松坂牛」と「神戸ビーフ」、この2種類については、知名度、実力いずれの観点からも間違いなく「三大」に数えて良いかと思われます。
誰もが知っている、しかし、われわれ庶民の口にはなかなか入ることがない「松坂牛」と「神戸ビーフ」、この2種類をいちどに楽しめる僥倖。
まずは奥の「神戸ビーフ」のトウガラシ。
この日の「神戸ビーフ」は名門「川岸牧場」のもの。こころして味わいましょう。
「神戸」と言う語感に感化されたわけではないと思うのですが、こちらからはなんとも上品な香りと、甘さを湛えた繊細な味わいを感じます。
これに対して「松坂牛」のランプは、上品な中にも野趣も感じる香りが印象的。
ランプと言うこともあり肉の味わいもいちだんと力強く、牛自体の生命力を感じる充実感のある味わい。
「神戸ビーフ」、「松坂牛」、どちらもすばらしいのひと言。
そして、桃を使ってフルーティに仕上げたたれも秀逸でした。
【箸休め】
「神戸ビーフ」と「松坂牛」のすばらしい競演の興奮を野菜サラダでクールダウンさせたあとは、またもや怒涛の肉責め。
【元祖名物】
イチボはスタッフの手で手際よく火が通され、卵にくぐらせすき焼き風で頂きます。
サラッと炙った大判のイチボ、肉の旨味もサシの甘さも濃厚。
甘めのたれもイチボの味わいに合います。
【名物TKG】
こちらもスタッフの手でなんどもなんども特製のたれにくぐらせながら焼き上げます。
たれの香りと脂の香りが食欲を刺激します。
焼きあがった「ロック肉」は噛みしめるほどに赤身の旨味が染み出す芳醇な味わい。
このまま頂いてもウマいのですが…。
ご飯の上に「ロック肉」と雲丹を乗せて…。
贅沢にトリュフをトッピング。
こちらが完成形。
まずはこのままひと口。
牛肉と雲丹のテイストの異なるそれぞれの旨味と、華やかなサマートリュフの香り。
贅沢なひと皿です。
次に先ほどの「日本一卵」を投入して、豪華なTKGを楽しみます。
うーん、ウマい。お代わりしたいね(笑)。
焼きもののトリはこちら。
【〆肉】
フレンチの食材でおなじみのリードヴォー。
濃厚な脂の旨味にさっぱりとしたバルサミコ酢のソースがよくマッチしています。
【〆物】
トマトの酸味と冷製パスタの涼やかさが蒸し暑い時期にぴったりでした。
こちらの冷製パスタで充実の焼肉コース、完成。
料理はあいかわらずハイレベルで、肉に対するたゆまぬ探究心を感じさせてくれるひと皿ひと皿に大満足。
肉を喰らう楽しさと幸せに満ちた至福の焼肉コース、肉好きのかたにはオススメです。
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・住所 東京都港区芝5-12-7
カゾール三田 1階
・電話 03-6435-2983
・備考 予約はお早めに。
・参考記事 2018年08月30日「田町 焼肉にくがとう33895 田町・三田店(後編)」
2018年08月31日「田町 焼肉にくがとう33895 田町・三田店(後編)」
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先週末は「にくの会」で田町まで。
最近、田町駅界隈も変わっちゃいましたね。
海側、芝浦口エリアは「プルマン東京田町」がオープンして街の景色が一変しました。
個人的にはかつての、エアポケットのように再開発の波から取り残された芝浦口の風景も嫌いではなかったのですが、まあ、時代の流れですよねえ。
でも三田側、とくにこの慶應仲通商店街のごちゃごちゃした感じはあいかわらず。
そんな慶應仲通商店街を抜けて向かったのはこちら。
昨年8月ぶりの訪問です。
「焼肉にくがとう33895 田町・三田店」は2014年に人形町にオープンするや、またたく間に東京でも屈指の人気焼肉レストランとなった「焼肉にくがとう」の支店。
店名の「33895」はオーナーが飼育していた肉牛の個体識別番号に由来するそうです。
この日は「肉風呂VIPルーム」なる個室をお借りしての貸切焼肉会。
肉「風呂」なので、壁面には今や日本に3名しか存在しないと言う銭湯絵師のうちのひとりである、田中みずき氏が描いた富士山が描かれています。
この日の料理はおまかせのVIPコースで。
それではさっそく料理の紹介を。
【冷菜】
【裏刺身】
長年いろいろな焼肉店を訪問してきましたが、焼肉店で河豚を頂いたのは初めて(笑)。
肉ではない魚なので「裏」刺身。というわけですね。
そしてこちらが「表」の刺身。
【刺身】
左上から時計回りに「ツラミ」、「ハツ」、「ハチノス」、「上ミノ」。
肉の品質、鮮度と丁寧な調理が伺える逸品。
【握り】
これ、みんな大好きなヤツですね。
タスマニア産の生胡椒の風味が和牛の芳醇な香りをさらに引き立たせます。
素晴らしい前菜のあとはお待ちかねの焼きもの。
まずはこちらから。
【焼肉】
どうですかこのタンの厚み。
ややしっかりめに火を通し、タンをひと口。
この香り、この歯ざわり、素晴らしいタンに初っ端から食欲を刺激されます。
そして濃厚な風味を持つハツ。濃厚な風味なのに、それでいて雑味なくすっきりとした味わい。
実に上等なハツです。
続く焼きものはこちら。
ひと目見ただけでクオリティの高さが伺えるすばらしいハラミ。
シンプルに頂いてもぜったいにウマいはずですが、これにゴージャスにトリュフの香りを添えて頂くのが「にくがとう」流。
サシもしっかりめに入っていますので、ハラミらしい味わいにサシの旨味が加わり、実に充実感のあるハラミでした。
こう言うハラミを知ってしまうと、ほかのハラミが食べられなくなってしまうなあ(笑)。
後半の料理はまた次回のブログにてお伝えしたいと思います!